ドラゴンクエストIV
導かれし者たち

エニックス 1990年2月11日発売

8500円 4M+128KRAM

フィールド型RPG

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期待感
ドラゴンクエストの4作目にして、ロトシリーズ終了後の新たなシリーズの1作目となったのがこのドラゴンクエストIVだ。

ロト3部作があまりにも出来が素晴らしかったため、全くの新シリーズとなるドラクエは一体どんなゲームとなって発売されるのかという不安もあったが、最大10人にもなるパーティ、4Mという大容量、そしてAI戦闘という全くの未知的要素がユーザーの注目を一気に集めていった。

初公開はいつものように週刊少年ジャンプ誌上の袋とじだったが、この時点では各メインキャラの名前すら決まっておらず、ROMの容量と8人のイメージイラストが掲載されているのみという、あまりにも時期尚早といえる発表だった。



4月ぐらいになってやっと勇者以外の7人の名前が決まり、AI戦闘や画面写真も発表されていったが、情報はなかなか公開されずいつしかドラクエIVの情報は減っていった。ゲーム自体は8月には完成していたようだが、当時はROMの世界的な不足により、発売日に十分な数を揃えるのは完成直後では不可能だったため、発売日がなかなか決まることがなかった。

89年も終わりに近付く頃になって発売日が2月11日と決定し、それからはようやく完成ROMの画面写真付きの記事が掲載されていくようになるとドラクエIVへの期待感は一気に膨れ上がっていき、ドラクエIII以上の盛り上がりを見せていったものだ。

そして2月11日の発売日は案の定、量販店がひしめく新宿などはまさに黒山の人だかりで、一般の人の歩行の完全な妨げとなるほどの人が集まった。

約1年以上も待たされイメージが膨れ上がりすぎたためか、発売されてからは不満の声も多く聞かれ、一般の評価はあまり高いものではなかったが、11年後に発売されたリメイクのPS版の出来が非常に良かったこともあって、改めてドラクエIVの出来が再評価された。


オムニバス形式
ドラクエIVと言えばやはり全5章から成るオムニバス形式であり、これはかなり早い段階から紹介されていた。

何故こんな面倒な章立てになったかというのは、堀井氏曰く「4Mで1本のストーリーだと長すぎてだれる」という事でこうなったらしいが、やはり主人公でプレイ出来るようになるまで数時間かかるのはかったるい。

特に私などは何度も冒険の書が消える憂き目にあってしまったので、このシステムは本当に面倒で仕方がなかったものだ。

しかし数年後、PS版をプレイした時にやっとこの形式である必然性に気付くことが出来た。



ドラクエはIV以降もストーリー重視が続き、ほとんどのキャラクターに名前が付けられていたが、人数が多いことと私は予備知識なしでプレイしていったこともあって、全くと言っていいほど印象に残らなかったのだ。

しかしドラクエIVは5章までに全ての仲間を自ら操っていくため、他のシリーズのよう単に仲間になるよりも遥かに思い入れが深まっているのだ。

当時こそこの形式は面倒だと思っていたものの、それを承知であえてこのようなシステムにした堀井氏の感性の素晴らしさには改めて見事だと言うほかはない。







サントラ盤
ドラクエIVのサントラ盤も前作同様NHK交響楽団によるフルオーケストラバージョンと、オリジナルのサントラ盤の2種類が収録されているが、曲数が多いため2枚組みとして発売された。

このサントラ盤も発売前から大評判であり、ゲームのサントラとしては当時史上最高の売り上げを記録した。

内容に関しては、オーケストラ盤の方は文句はない出来だが、オリジナル盤はいまひとつと言った所だった。ドラクエIVの戦闘シーンは、元の楽譜のイントロとゲームで実際に使われた曲とはイントロが異なり、元の楽譜のイントロの部分はゲームでは最後に流れるのだが、サウンドストーリーではその部分が完全にカットされてしまっている。



それだけならまだしも、シーンが第2章のベロリンマンとの戦闘シーンに設定されているため、分身する時のSEがかなりうるさいのでBGMをじっくりと堪能することすら出来ないのだ。

最終ボスの曲でも、デスピサロのダメージ音が味方がダメージを受ける音になっていたり、編集に難がある部分もあった。 音そのものに関しては前作までと同様、ちゃんとステレオ化されていただけに、もうちょっと考えて編集してもらいたかったものだ。









個人的な思い出
89年の4月から週刊少年ジャンプを毎週読み始めましたので、ドラクエIVの情報も人並みに知ることが出来るようになりました。

当時は周りの人もほとんどジャンプを読んでいましたから、ドラクエIVの発売が近くなるといつもIVの話で盛り上がっていましたね。

しかし発売日の朝私は寝坊してしまい、仕方なく新宿まで行ったのですがここでも無理、ほとんど諦めていた頃突然どっかの男の人が私に対してキムラヤの整理券をくれたのです。

それで無事購入出来たのですが、やはりここまで運が良いことはそうはありませんので、未だにその時の光景がはっきりと思い浮かべるほど思い出深い出来事です。


ゲームの方はゴットサイドが見付からずここで足止めを食ってしまいましたが、プレイしている人が多く情報も活発だったため、前作までとはかなり早い8日でクリアすることが出来ました。

後はひたすらメタルキングで経験値稼ぎをしていきましたが、案の定1ヶ月ほどでデータは消えてしまいました。

それからも5章をクリアする、消えるの繰り返しでしたが、94年1月にニューファミコンを購入した時にクリアしたデータは未だに消えずに残っていますので、私にとってニューファミコンの存在はとてもありがたいものでした。





ドラゴンクエストIV ファミ通クロスレビューへ行く。


キャラクタ 音楽 操作性 熱中度 お買得度 オリジナリティ 総合
4.38 4.48 4.24 4.54 3.65 4.05 25.34



FAMILY COMPUTER

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