ストリートファイター
ZERO2


PS版 1996年8月9日発売

SS版 1996年9月14日発売

カプコン 各5800円 CD-ROM

十字キー キャラクター操作

パンチボタン×3(弱・中・強)
キックボタン×3(弱・中・強)
(ボタン配置は任意で設定可能)


スピード移植
同年3月に発売されたアーケードゲーム、ストリートファイターZERO2のPS・SS移植版。

PS版はアーケード版からわずか5ヶ月後の移植という、アーケードからの移植としては異例とも言えるスピード移植として発売され、SS版はそれから1ヶ月後に発売された。

移植度は前作同様素晴らしい移植であり、前作の問題点だったロード時間もうまく改善されているため、まさに当時の家庭用2D格闘ゲームとしては究極に近い出来であった。







BGM
PS版は前作では多少画面構成に違いがあったが、ほぼアーケードに忠実であり、キャラのグラフィックももちろん忠実なため、前作以上にアーケード版に近い移植となっている。

SS版も構成自体はアーケード版のままだが、やはりSS版は解像度の関係から横長になってしまっているので、通常の家庭用TVでは画面の左右が隠れてしまう。

そのためSS版はオプション画面で家庭用TVに合わしたモードも選択出来るようになっているが、横長の画面自体に変わりはないため、PS版の方がアーケード版に近い感覚でプレイ出来るだろう。



そして前作での問題点だったロード時間だが、PS版ではかなり短くなり、それだけでなくオプション画面でデモ画面を省略出来るようになるなど、前作の反省点をちゃんと今作で活かしているというのは、さすが2D格闘ゲームの雄カプコンと言えるだろう。よって移植としては非の打ち所がない移植であると言えるのだが、唯一とも言える弱点がPS・SS版共BGMがアーケード版とは異なるバージョンであり、当然Qサウンドでもなくなっている。

これはPS版が発売されたのがアーケード版のサントラ発売からわずか2ヵ月後の事であり、サウンドテストが可能な以上サントラ盤に影響が出る事を懸念したため、BGMが変更されてしまったのだろうと推測されるが、本編の出来が良いだけにBGMの違いは実に惜しい。




SS版の充実ぶり
前作ではロード時間と画面構成の違いが目立った程度だったが、今作では両機種の間にかなりの違いがある。SS版は前作同様、PS版よりも1ヶ月以上遅れて発売されたため、SSユーザーにとっては納得の行かないものがあったのだが、その遅れた分SS版の方が充実した出来となっている。

まず1番の違いはオープニングムービーであり、下記の画像を見ればわかるよう、PS版はアーケード版のオープニングを単にムービーとして再生しているという、手抜きと取られても仕方のない出来だったが、SS版はちゃんとソフト上で再現されているためとても綺麗なオープニングを堪能出来る。後に発売されたSFコレクションではPS版もSS版同様、ソフト上で再現されていたが、SS版の発売当時はこれだけでもSSユーザーで良かったと思ったものだ。







おまけはPS版は前作同様新作のムービーなのに対し、SS版はアーケード版のインストカードや雑誌などに掲載されたイメージイラストなどが100枚ほど収録されているが、ストZEROのファンとしてはこちらもやはりSS版の方がお得感はあるだろう。

そして何といっても最大の違いは、SS版は当時アーケードで発売されたばかりの「ストリートファイターZERO2 ALPHA」で使用可能となっていた、殺意の波動に目覚めたリュウや、ストIIダッシュ版のザンギエフやダルシム、そして真・豪鬼らのキャラクターが、アーケードと同様のコマンドで使用出来ることだ。

私はこのゲームの発売直前にSS本体を購入したのですが、ゲーム購入したその日にこの事に気付いた時は、PS版を売ってまでSS版を購入したのは大正解だと思い、本当に嬉しい気持ちになったものです。

その他細かい違いとして、スーパーコンボでのフィニッシュ時の演出もPS版とは若干異なっている。

前述のようにSS版は画面が横長になっている部分や、RAMの容量の関係からかボイスの音質が悪くしゃがれ気味だったりするなど、ハード的な部分で厳しい部分も存在するものの、ゲーム全体の出来としてはやはりSS版の方が遥かに充実しているため、当時はPSユーザーに対してかなりの優越感に浸れたものだ。







*このカテゴリのみ画像は、PS版のムービー画像以外は全てSS版の画像を使用しています。


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