ストリートファイターII
ターボ

SFC カプコン 1993年7月10日発売

9980円 20MbitROM

十字キー キャラクター移動

パンチボタン×3(弱・中・強)
キックボタン×3(弱・中・強)
(配置は任意設定可能)



"ターボ"の移植
前年12月に発売された「ストリートファイターIIダッシュターボ」の移植版。

移植される際、ターボの名称の版権を任天堂が握った変わりにダッシュの名称は他機種へと使われることとなったため、SFC版はダッシュが省かれターボのみが付くこととなった。

移植度は前作よりも4M増えたこともあり、国名などのボイスが追加、ガイルや本田のジャンプがアーケード版通りに1回転、そしてリュウ・ケンのフックやザンギのジャーマンなども追加されるなど、よりアーケード版に近い出来となった。




キャラクターのグラフィックは小さいままで、BGMも前作通りではあったが当時は完全移植など不可能な時代であっただけに、家庭用でここまで移植してくれれば十分納得の出来だった。

売り上げは前作の290万本には及ばなかったものの、それでも公称210万本を売り上げ、93年発売の家庭用ゲームとしては最高の売り上げを記録した。








ダッシュの移植も
この作品は表向きはターボの移植であるものの、タイトル画面でNORMALを選択すればダッシュもプレイすることが可能だ。

アーケード版は両作品とも容量自体は全く一緒なため、ターボが移植出来ればダッシュも難なく同時収録することが可能なので別に不思議ではないのだが、私が発売直前に購入したファミマガのSFC増刊では、何故かNORMALについては全くと言っていいほど触れられることはなかった。

マニュアルでもダッシュという文字は一切出てこず、ゲームをNORMALでプレイして初めてダッシュをプレイ出来ることを知ったのだが、今思ってもNORMAL=ダッシュという事に触れられなかったというのは不自然なものがあった。


タイトルにダッシュの名称が使えなかったことや、1月前にPCEでダッシュが発売されたばかりなどということが関係していると思われるのだが、いずれにしても当時の家庭用ゲーム業界の複雑な事情を象徴しているかのような出来事だった。











同時押し
ゲームが発売されてすぐに話題になったのが、同時押しが出来るか否かということだった。

アーケード版と同じタイミングでは不可能なので、出来ないという意見が大方を占めていたが、しばらくしてファミマガにおいてリュウ・ケンの同時押しキャンセルの連続技が紹介されたのだ。

それを読んだ私は改めて試したところ、どうやら小足払いの戻りグラフィックが表示される時に同時押しをすれば、同時押しキャンセルが可能らしいという事を確認出来たのですが、あまりにもタイミングが難しいためとても実戦では使えず、事実上同時押しキャンセルは不可能と言っていいだろう。



個人的な思い出
このターボに関しては近所の店で予約を受け付けておらず、仕方なく発売日の朝に友人とその店へ向かったのですが、すでに行列が出来ており、その後色々な店を回らなければならない羽目になりました。

行き着けのゲーセンの近くにあった、今はなき某スーパーに行ったら少量入荷しており、じゃんけんで買った人のみ購入出来ると言う事だったのですが、最後まで勝ち抜けたものの負けてしまい、そこで購入することはかないませんでした。

当時は予約を逃してしまうとなかなか購入出来ない時代でしたから、これでもう当日中は無理だと諦めていたのですが、ふとすると見逃してしまうような小さな店に入った所、定価ながら在庫があるということなので無事私と友人は購入することが出来ました。

SFC全盛時代は、個人がやっている小さなゲームショップが至る所にあり、現在のファミ通の売り上げデータに協力するような店とはまた一味違った味があったものですが、大手家電店の進出や、ネット通販の発達などによりSSの末期辺りにはほとんどの店が消えてしまったので、かつて店があった場所を見るととても寂しい気持ちになってしまいます。













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