一般 |
「雷電」は1990年にセイブ開発によって製作された縦スクロールシューティング。
ゲーム内容は極めて東亜プランの縦シューに似ており、オリジナリティに関しては見るべき部分は少ないが、そのわかりやすいゲーム性と面白さがゲーマーのみならず一般層まで引き付け、かなり高めの難易度にも関わらず大ヒットを記録した。
ゲームのルールはもちろん、パワーアップもメインショット、サブウェポン共に2種類で、各アイテムのデザインも一目で種類が分かってしまうほどシンプルであるため、インストカードなど見なくてもすぐにゲームに入り込めるわかりやすさが、一般層にも受けた大きな要因だろう。この「雷電」は発売から実に2年以上もゲームセンターに設置され、翌91年のゲーメスト大賞の人気・インカムランキングでも堂々TOP10入りを果たすなど、シューティングとしては驚異的なロングヒットを続けていった。
90年代中盤に縦スクロールシューティングが次々とヒットを飛ばし、それまで冷え込んでいたシューティング市場が盛り返していったのは記憶に新しいが、そのヒットの礎にこの「雷電」があったことは言うまでもないだろう。
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ゲーム内容 |
パワーアップはショットが赤のワイドショットと青のレーザー、サブウェポンが黄色のミサイルと緑のホーミングの4種類で、メインショットは実に8段階、サブウェポンは4段階にパワーアップする。
基本的にはショットは赤のみ、サブウェポンは最初はミサイルで、4段階に達したらホーミングに変更していくのがコツだ。また違う色のパワーを取ると種類のみ変化しパワーはそのままなので、パワーアップ狙いでアイテムを取る時は気を付けよう。
ボムは一旦自機の前方に飛んでから爆発するため、緊急回避にはほとんど役に立たないが、その分威力はかなりのものがあるので、攻撃主体で使っていく。
道中の地上物を破壊するとメダルが出現し、それらを回収すると面クリア時に「回収したメダル=1個1000点×ボム」のボーナス点が獲得出来る。このボーナスはかなり大きいので、スコアを稼ぐためにはノーボムで進んでいく必要がある。
復活は一定エリア戻されてのスタートとなり、ショットも最弱の状態から始まるのでかなり厳しいが、1、4、6面に出現する隠しの妖精を取っていると復活時にいくらかのアイテムが出現してくれる。
面の最後にはボスが待ち構えているが、ほとんどのボスが第2段階まで形態を持っており、さらにその形態が強力なものばかりなので、敵によっては第1段階のまま破壊せずに自爆待ちというパターンも重要となってくる。
最後の8面をクリアすると1周クリアとなり、100万点ボーナスを獲得出来る。
ループゲームなので残機が全てなくならない限りゲームオーバーにはならないため、1000万点が最終目標となっているが、2周目以降の敵の弾の速さは異常なほどなので、1000万点は至難の業だろう。
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切り返し |
最初に解説したように、システムに独創性はほとんどなく縦シューの王道を貫いており、余計な小細工などは一切ないため実にシンプルなものに仕上がっている。
ただ基本的な縦シューとは言っても今日の縦シューとはやや趣きが異なり、自機の速度が非常に遅く、敵弾の速度が非常に速いため、弾の間をすり抜けて進むのではなく、弾を一定方向に撃たせて一気によける、いわゆる「切り返し」という技術が必要となってくる。
よって、よほどうまい人でもない限りアドリブで進みまくるというのは無理なので、しっかりとやり込んで敵の配置や攻撃パターンなどを覚えていく必要がある。
東亜プランの縦シューを始め、何故当時の縦シューは切り返しものが多かったというと、今とは異なり画面上に出せるキャラクターが限られていたので、弾を多く出せない代わりにひとつひとつの弾の速度を上げて難易度を高めていたからだ。
横シューでは当時でもこのようなシステムは少なかったが、それだけにグラIIIばかりプレイしていた私にはこの雷電はとてつもなく難しく感じたものだ。
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小ネタ集 |
このゲームは1コインでも2P側でプレイすることが出来るが、2P側では1Pプレイより低い難易度でプレイ出来る。
二人同時プレイで片方の自機のショットを、もう一方の自機に当てると、普段よりも強力なショットが発射される。
1Pプレイ時でも何度か連続でプレイしていると難易度が低くなるらしいが、こちらは未確認なので詳細は不明。
レーザーを取ると、ワイドショットより大幅に難易度が高くなってしまう。
ボスが姿を現した時にワイドショットからレーザーに変えると、ボスを普段よりも速く倒せる。
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個人的な思い出 |
初めて「雷電」をプレイした日は、ストIIをやっと初クリアした時の直後で、場所は海老名のニチイのゲームコーナーにおいてでした。
以前に「TATSUJIN」をプレイして全然先へ進めなかったことなどがあり、縦シューには苦手意識があったため当時あまり縦シューはプレイしていなかったのですが、雷電というゲームは家庭用移植の記事も読んでいましたし、アーケードでかなりヒットを記録していたことも知っていましたので、どんなものかなと思いプレイしていきました。
結果は当然のことながら1面ボスでゲームオーバーとなってしまいましたので、さすがにこの難易度は自分には無理だと思いましたね。
もう雷電はプレイしないだろう、と思っていったのですが、当時のゲーメストを読んで2P側でプレイすると難易度が落ちることや、YOU2に連射付きの雷電が置いてあったことなどがあったため、とりあえず町田に行った時はプレイするようにはなりました。
しかし連射が付いてあっても当時の私には焼け石に水であり、2面のボスの左右にばらまくばらまき弾を全くよけることが出来ず、相変わらず歯が立ちませんでした。
後にPCE版やメガドライブ版の雷電を購入し、それで色々練習していったのですが、他のアーケードゲームはクリアは出来るようにはなっても、雷電だけはどうしてもうまくいかず、今でも苦手なゲームのひとつとなってしまっています。
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