シムシティー

任天堂 1991年4月26日発売

4M+256KRAM

シミュレーション

カーソル操作 Yボタン 決定
          Bボタン マップ移動

街作り
「シムシティー」は88年にアメリカで発売され大ヒットしたPCゲーム。

プレイヤーは市長となり、住宅や商業地、道路などを敷き詰めていき街作りをしていくのが目的。基本的に街作り以外の明確な目的は存在しないため、人口増加を第1に考えた街作りや、実際にプレイヤーの住んでいる街をそのままシミュレートした街作りなど、何の規制にも捕らわれずプレイヤーの思うがままに街作りを行っていけるのが、このゲームの最大の魅力だ。

その完成度の高さから、PCを持っていない家庭用ユーザー の間でも移植は切望されていたのだが、どのハードでも移植の話は持ち上がらず、家庭用ユーザーはPCユーザーを羨望の眼差しで見ていることしか出来なかった。

しかし'90年11月にSFCが発売されると、すぐにシムシティーの移植が任天堂から発表され、やっと家庭用ユーザーもシムシティーでプレイ出来る日がやって来ることとなった。

さすがに任天堂による移植だけあり、どの雑誌を読んでも評価は非常に高かったのだが、否定派の意見も若干ながらあった。

というのはSFC版では、最終目的をメガロポリス、つまり50万人都市を作ることと明確にしてしまっているため、プレイヤーの遊び方をやや制限してしまっている感があったからだ。




もちろんこのSFC版にもエンディングなどは存在しないため、自由に街作りを行うことはいくらでも可能なのだが、やはり50万人が目標と示されてしまうと、どうしてもプレイヤーはそういった街作りをしてしまうし、また50万人を達成した時に得ることが出来るマリオ像の存在もそれに拍車を掛けてしまっている。

もっとも人口がどんどん増えていく様子を見るのはとても楽しいし、50万人を達成した時の達成感も相当なものがあるから、一概に否定は出来ないのも事実だ。





また、国産のRPGでは必ずと言っていいほど最終ボスが存在することなどからもわかるように、日本人向けに作るためにはやはり明確な最終目標を示さなければならない、というメーカーの考えというのもあっただろう。

明確な目標がない方が良かったという人も確かに存在した訳だが、家庭用ユーザーに合わせたアレンジを行った任天堂の選択は、やはり正解だったと言うべきだろう。







50万人への道
さて、これまで書いてきたように、SFC版のノーマルモードでの最終目標は、自らの街を50万人都市であるメガロポリスにまで発展させることなのだが、実際にそこまで発展させるのは非常に大変だ。

最初にプレイヤーがやることはマップの選択なのだが、マップの大きさは全て同じでも、水域の面積により建造物を建てられる数に大きな差が出てしまうため、ここで選んだマップによっては絶対に50万人を達成することは出来ない。

よって慎重にマップ選びをすることになるわけだが、ROMカセットなのにどういう訳かロード時間があり、またそれが異常に長いため、ひとつひとつマップを確認していくことなどとても出来ないのだ。


一応No.0から99までのマップはマニュアルに載っており、さらにその間に一番メガロポリスを作りやすいマップ(No.61)が含まれているからいいものの、マップぐらいもっと気軽に見れるぐらいには作って欲しかった。

とりあえずマニュアルを参考にし、No.61を選んでいけばメガロポリスへの第1歩が踏み出せる訳だが、当然実際の街をそのまま再現していくやり方ではなかなか市民は増えていかず、このゲームのセオリーに乗ってプレイすることが必要となってくる。

最初は大体マップの中心に、住宅街と商業地を縦に2つずつ並べながら設置していき、その左右に線路を縦に設置して、マップの端に原子力発電所と工業地、そして線路を設置していき、ある一定の間隔を開けながら警察署と消防署を設置していく。

道路は渋滞が起きて公害の元となり、人口増加の足かせになってしまうため電車を設置していく訳だが、常識で考えて線路が道路の代わりになりっこないものの、とにかくゲームでは線路がそのまま道路の代わりになるので、予算に余裕がある限り線路を優先して設置していくことになる。

以降は少しずつ建造物を設置していけば余程のことがない限り市民は増え続け、30万人は楽に達成出来るのだが、大体40万人を越えたあたりで、突然人口増加が頭打ちになってしまう。

住宅を設置しようにも、すでに場所がほとんど埋めつくされ、あったとしても工業地区のそばなどで設置しても人が集まらずスラム化してしまったりするなど、非常に辛い自体に陥ってしまうのだ。


45万人ぐらいまで増加すればまだ可能性はあるものの、40万人ほどで増加がストップしてしまったら50万人達成はほとんど無理なので、その場合は最初からやり直す方が賢明だ。

そして48万人ぐらいまで行ったら、最終手段として税率を0%に変更し、一気に人口の増加を狙う。

これで50万人に達してしばらくすると、Dr.ライトからメガロポリス達成の報告と記念としてマリオ像が贈られ、無事ノーマルモードでの目標は達成したことになる。






シナリオモード
ノーマルモードの他に、地震やメルトダウンなどの災害に見舞われた都市を、各都市ごとに指定された年数の範囲である程度のところまで復興させていくという、SFC版オリジナルのシナリオモードも用意されている。

これらは6つ用意されているのだが、全てクリアするとご褒美としてマリオの顔が森林で描かれている、水域が一切ないマップでプレイすることが出来るので、完全にプレイヤーの思い通りに街づくりをすることが可能だ。


当時の思い出
私がシムシティーを購入したのは、発売から3ヶ月が過ぎた'91年7月の上旬あたりのことでした。

正直そんなに関心があったゲームでもなかったのですが、祖母がお小遣いをくれたので何かゲームでも買おうと思い、その時私の目に止まったこのゲームを購入したという訳です。

あまり雑誌の記事などは読んでいなかったので、ゲームをプレイする上でのセオリーなどはほとんど知らなかったたのですが、すぐに攻略本も購入しましたので、それを読みながらコツコツと50万人を目指してプレイしていきました。



しかし40万人辺りまでは順調に行くものの、やはり50万人を目前にすると人口増加が頭打ちになってしまい、50万人はどうしても達成することが出来ず、年数ばかりが過ぎていくのに嫌気が差してきて、一旦はプレイを完全に止めてしまいました。

しばらくして再開したのですが、また何十年もプレイさせられるのは嫌だと思いましたので、ファミマガに載っていたお金を一気に最高に出来る技を使ってプレイしていき、かなり早い段階で50万人達成することが出来ました。

もちろん褒められたプレイではありませんが、この時点では私はすでにアーケードゲーマーとなっていましたので、長い時間をかけてプレイするのは面倒に思い始めた頃でしたから、このようなプレイはやむを得なかったと思います。


ゲーム成績表
キャラクタ 音楽 操作性 熱中度 お買得度 オリジナリティ 総合
3.68 3.86 4.03 4.25 3.86 4.38 24.05


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