ファイティングストリート | |
PCエンジン CD-ROM2システム ハドソン 1988年12月4日発売 5980円 バックアップメモリ(スコア) マルチタップ対応(最大二人) |
家庭用唯一の移植 | |||||||||||||||||||||
初代のストリートファイターが家庭用に移植されたのはPCエンジンのCD-ROM2のみで、CD-ROM2システムの本体と同時発売という形で発売された。 移植のレベルは当時としては極めて高く、背景の雲がなくなり、2重スクロールもしなくなったことや、一部の敵のアルゴリズムが変わっていることなどを除けば、ほぼ完璧な移植と言えるだろう。 キャラクターの大きさやパターンはアーケード版のものがほぼそのまま再現されており、スコアやライフゲージなどの表示も、スプライトを使用して背景に直に表示しているなど、PCエンジンのスペックを考えたらよくぞここまで移植した!と叫びたくなるような出来だ。 BGMはもちろん全曲CD-DAによるアレンジサウンドとなっており、そのアレンジの質も非常に素晴らしく、特に激や元、イーグルステージのBGMはまさに名曲の名に相応しい出来となっている。 ボイスもCD-ROMの大容量を活かし、通常技のボイスはもちろん、必殺技からデモシーンのボイスまで、アーケード版と何ら変わらないクオリティで喋ってくれる。 こうして見るといいところだらけのように見えるが、やはりハードがPCエンジンである以上、欠点も当然のことながら存在した。一番辛いのは、何と言ってもロードの回数が非常に多いことだろう。ステージからステージの間はまあ当然としても、ただでさえラウンド終了時のスコアの清算が長いこのゲームにおいて、そのラウンドの合間にも読み込むようではさすがにストレスを感じてしまう。 操作に関しては、当時はさすがにこのゲームのために6ボタンパッドが発売されるなんてことはなく、ハード付属の2ボタンパッドを使用することになっていたため、ボタンを押した長さで威力が決まるようになっていたのだが、当然のことながら強攻撃が出るまではタイムラグがかかってしまうという欠点がある。 必殺技が出せれば問題はないのだが、テーブル版の移植となっているだけあって非常に技が出辛く、パッドではほとんど出ないと言っていい。その救済処置としてネームエントリー時にある名前を入力し、タイトル画面でコマンドを入力すると十字キーとセレクトボタンを組み合わせるだけで簡単に必殺技が出せるようになるという裏技が用意されてはいるのだが、それではズルをしているようで何かすっきりとしない部分がある。 忠実移植もいいが、やはり家庭用である以上、家庭用ならではの環境をよく考えた上で移植して欲しかったように思う。 それでもあらゆるハードに移植されていったストIIとは異なり、初代ストリートファイターの移植はこのPCエンジン版のみなので、所有している人は大事にしていたいところだ。 |
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ゲーム画面の紹介 | |||||||||||||||||||||
上記で解説したように、背景の雲がなくなっており、2重スクロールがなくなっているなどの違いはあるものの、基本的にはアーケード版そのままの移植だ。 キャラクターのグラフィックや、敵キャラのアルゴリズムもほとんど同じだが、唯一マイクがジャンプしてくるなどの違いがある。ボイスについては、必殺技はもちろん、通常技のボイス、中間デモのボイスなどもアーケード版のものがそのまま流れるようんなっている。 クレジットは最初は4つしかないものの、ボーナスステージでパーフェクトを取ることにより、クレジットをひとつずつ増やすことが出来る。 |
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個人的な思い出 | |||||||||||||||||||||
私がSUPER CD-ROM2システムを購入した'92年3月の時点では、なかなかこのゲームを見かけることが出来ず、新宿まで探しに行ったりもしたのですが、それでも見当たらず、結局最終手段として秋葉原まで探しに行ったものです。 秋葉原まで行ったのはこの時が初めてだったのですが、さすがにこれだけ中古ゲーム店があればあるだろう、と思いきやなかなか見当たらず、もう駄目かと思っていた時に入ったソフマップに1枚だけあるのを見つけ、購入することが出来ました。 そんな経緯があったため、私にとってこのPCエンジン版ファイティングストリートは、今でもとても思い出深い一作となっています。 |
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