邪聖剣ネクロマンサー


ハドソン 1988年1月26日発売

4900円 2M

フィールド型RPG

キャラクター・コマンド操作 Iボタン 決定
                 IIボタン キャンセル

PCエンジン初のRPG
PCEというハードはコロコロコミックの猛プッシュもあってそこそこ注目を集めてはいたが、やはり家庭用で最も注目を浴びるジャンルと言えばRPGだけに、RPGの発表を誰もが待ち焦がれていた。

その期待が集まる中、本体の発売から3ヵ月後に発売された待望のPCE初のRPGが、この「邪聖剣ネクロマンサー」だ。










ゲーム内容
ゲーム内容は極めてオーソドックスなフィールド型RPGなのだが、どこかで既成のRPGとは無理にでも違いを作らなければならない、と思ったかどうか知らないがシステム的にかなり面倒な部分が見受けられるのが、このネクロマンサーの特徴だ。

その際たるものがコマンド方式であり、他のRPGであれば宝を拾ったら自動的に前列のキャラが拾うようになっているところを、わざわざ誰が開けるか拾うかまで選択しなければならないなど、1つの行動に手間がかかってしかたがないのだ。

戦闘も「にげる」を選択し成功すると、仲間を見捨ててひとりひとり勝手に逃亡するなど、至る所に不親切さが見受けられる。


そしてゲームをプレイする上での最大のネックが、鬼のようなパスワードの複雑さだ。

ひらがな、カタカナはもちろん、アルファベットや数字まで加わっているため、ゲームを再開するだけで疲れてしまう。

ハードを牽引するにはやはりRPGがないと厳しいのは分かるが、このパスワードがやる気をそいでいるのは間違いないので、その後発売した「R-TYPE」で十分新規ユーザーを導入出来たことを考えたら、外部記憶装置が発売されるまで発売を見送っても良かったのではないか、と改めて思う。





グラフィック
今まで欠点ばかり紹介してきたが、さすがに当時最高の家庭用ハードだったPCEを使用しているだけあり、グラフィックやBGMには見事な部分があった。

各キャラクターはもちろん、街やフィールドのグラフィックが実に良く書き込まれ、店へ入った際には店員の顔グラフィックまで表示されるなど、これだけでもファミコンRPGとは一線を画した出来を誇っていた。

そして忘れてはならないのが戦闘で、ほぼ全てのキャラクターがアニメーション処理され、倒した際には血しぶきまでもが表示され、背景も草原や森などエンカウントした場所に対応したグラフィックがしっかり用意されているなど、それまでの家庭用RPGではありえなかった実に素晴らしい戦闘シーンを見ることが出来たのだ。

後ドラクエVで背景が復活、VIでアニメーション処理がなされた際にはかなりの話題となったものだが、ネクロマンサーをプレイした人は一様に「今更何言ってんだ」と思ったことだろう。




ゲーム成績表
キャラクタ 音楽 操作性 熱中度 お買得度 オリジナリティ 総合
3.29 3.08 3.02 3.05 3.02 2.73 18.18



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