ウィザードリィ
ニューエイジ オブ
リルガミン


PS ローカス 1999年10月28日発売

(後に廉価版も発売)

5800円 CD-ROM

メモリーカード対応 4ブロック



2作で3作
この「ウィザードリィ ニュー・エイジ・オブ・リルガミン」は、ウィザードリィの4、5作目をまとめて移植したもの。

これによりPSにおいて、初期5作品全てプレイ出来るようになった訳だが、開発元のソリトンはただの移植では終わらせなかった。遂に任天堂機への移植は見送られたほど、高難易度で知られたシナリオ4が、コンシューマー向け難易度に抑えられた「アレンジバージョン」として本作には収録されているのだ。

もちろん原作の4、そして5も忠実に移植がなされており、国産機ユーザー、そしてコンシューマーユーザーのどちらも満足出来るような素晴らしい移植に仕上がっている。




ウィザードリィ4 ワードナの逆襲
前述のよう、本作の目玉がこの「ワードナの逆襲」だ。国産機に忠実な「クラシックバージョン」と、家庭用向けに難易度が抑えられた「アレンジバージョン」の2作が収録されているのが何といっても本作の売りだろう。

具体的な違いと言うのはマニュアルや他サイトを参照していただければ分かると思うが、大きな違いと言えばモンスターが5グループまで召還しかも命令が可能、アイテム数の緩和などであろう。

前者はその代わりに常に1匹ずつとなっており、これだけはクラシックの方が上であるが、それでも意図的に呪文が唱えられるのは何といっても強みだ。


もっともダンジョンやイベントはそのままだし、やはりアレンジだろうとその難易度は難解極まりない。よってクリアには攻略本は欲しい訳だが、公式ガイドブックには完全マップはもちろん、矢印で最短ルートまで示されているのだ。

ディープダンジョン以降、それなりに3Dダンジョンゲームはプレイし、そして攻略本も読んできた私であるが、さすがに最短ルート付きの攻略本を見たのは初めてであった。

そこまでするか、と言う趣もあるだろうが、それでもこのWIZ4に限っては「そこまでしないと」攻略本の意義は果たさないのだろう。これだけでもこの4の難易度、マップの異常さが分かってもらえたかと思う。


もちろんそんな攻略本ありでも楽勝な訳にはいかず、常に緊張感に縛られたプレイとなるため、他のゲームみたいに楽勝と言う訳にはいかない、それがこのウィザードリィ4と言うゲームなのだ。

クラシックはもちろんオリジナルそのままであるが、グラフィック、音楽などはPS版のものも選択出来る。









ウィザードリィ5 災禍の中心
こちらもシナリオ5のほぼ忠実な移植だ。しかしSFC版5がかなり国産機に忠実な移植であり、さらに本作PS版ではアイテム名にSFC版のものも選択出来るため、正直SFC版をプレイした人には目新しさはないだろう。

BGMは全て完全新作となっているが、SFC版とどちらが、と言ったらそれはもう好みの問題だろう。

ただ遊びやすさで言えば圧倒的にSFC版の方が上だ。PS版でもクイックセーブが可能となったため、その点はかなり楽になったものの、マップが異常に広くなったにも関わらず移動速度は前作のまま、さらに連打してもさほど早くならないなど、時間がかかる事この上仕方がない。


前作での一番の不満点だっただけに、さすがに改善されているとは思ったのだが…まさかあの広さでこれでプレイしないと分かった瞬間の絶望感と言ったらなかったものだ。

SFC版でやや問題があったキャラクタの転送に関しては、さすがに上手く機能してくれている。勲章でステータスが変わるのはうっとうしいが、初めに作ったキャラよりかは楽だしまあいいだろう。

移動速度を除けば良く出来ている移植だが、本作の目玉を4のアレンジに取られたことと、SFC版と比べて目新しさに欠ける点などから、今ひとつ地味に思えてしまうのが残念だ。




個人的な思い出
発売が99年と言う事から、すでに10年も前のゲームとなるのですが、存在自体知らなかったかはたまた買う気がなかったのか、発売当時にプレイする事はありませんでした。理由ははっきりとは覚えていませんが、おそらく4が異常な難易度だった事、そして5はSFC版がPC版に忠実な移植だった事からもうやる事もない、とそんな感じだったのだと思います。

それで2003年ぐらいになって購入したのですが、その動機もはっきりとは覚えていません。ただ攻略本に100円の値が貼られているのを見ると、おそらくたまたま先に攻略本を手に入れて、アレンジ版なら何とかプレイ出来るかも知れないと思い直し、それでたまたま安くなっていたのを発見し購入した、と言った所だったのではないか、と思います。


そして4のアレンジからプレイしたのですが、もちろん最初から攻略本に頼りまくったため、特に詰まる事もなく地上に出る事が出来ました。しかし地上に出たら終わりかと思いきや3Fまであるし、さらにB11Fまでもが存在するなど思ったより長丁場となったため、地上に出れたのだからもういいだろう、と思った私はそこでプレイするのを止めてしまいました。

5は元々それなりにお気に入りだった事もあり、移動速度にもめげず最後までプレイする事が出来ましたが、やはりSFC版と比べても何ら目新しさもないため、それよりかは熱中することもプレイし続ける事もなかったように思えます。そして非純正品メモリーカードを使用していたせいか、いつの日かデータがロード出来なくなり、はかなくもそのデータは消える事となってしまいました。


PLAYSTATION AND SEGASATURN FOREVER 90's


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