新日本プロレスリング
闘魂烈伝

PS トミー 1995年9月29日発売

5800円 CD-ROM

メモリーカード 1ブロック

8方向移動 ○ボタン 投げ技
      ×ボタン 打撃技
      △ボタン 関節技
            □ボタン 相手を起こす 走る



PS初のプロレスゲーム
時は1995年秋、プロレス界の話題は新日本プロレスVSUWFインターナショナルの対決一色だった頃、PS初のプロレスゲームとして発売されたのが、この「新日本プロレスリング 闘魂烈伝」だ。

PS初という以外にも、ポリゴンを使用した初のプロレスゲームでもあったわけだが、さすがに初めてというだけあってグラフィックは粗く、やや物足りない感があった。

それでもさすがにポリゴンだけあり、2Dでは表現しきれなかった各選手独特の動きが現実に近く再現しているのは見事だった。





ゲーム内容
レスラーは当時の新日本で活躍していたトップレスラーのうち12人が登場している。'95年発売なので、当然武藤はあの赤色のショートタイツだし、馳浩も新日本の一員だ。

武藤と健介に関しては、タイトル画面でコマンドを入力することによって、それぞれのもうひとつの顔であるグレート・ムタとパワー・ウォリアーも使用することが出来る。

またおまけとしてタイガー服部と田中リングアナもコマンド入力によってレスラーとして使用することが可能だ。





ゲームモードには通常の対戦モードの他に、プロレスファンにはおなじみのIWGP選手権試合や、G1クライマックスなどから選択することが出来るが、タッグマッチは出来ない。

試合前はちゃんと田中リングアナによる選手コールが行われる。それまでにもPCEのゲームなどで選手コールが再現されていたが、さすがに次世代機だけあって会場さながらのコールを聞くことが出来る。

試合中はどちらかの選手のBGMが流れるのだが、ここで流れる曲は鈴木修氏が担当しているため、実際に鈴木氏のテーマ曲を使用していたレスラーの曲の場合は、その曲のアレンジが使われている。そのレスラーたちは藤波、武藤、橋本、健介、越中ら5人だ。

惜しくも武藤のテーマ曲はゲーム発売直前にHOLD OUTからTRIUMPHに変わってしまったものの、やはりHOLD OUTは名曲なだけにゲーム中でアレンジが聴けるのはファンにとっては嬉しい所だ。


プレイ感覚
以上のように演出面ではいい線いっているものの、ゲームとして見た場合プレイ感覚などにやや問題点がある。

プロレスゲームの定番であるファイプロなどとは異なり、お互い離れた状態から技をかけていくのだが、このタイミングが難しくなかなか思い通りに試合を作ることが出来ない。

ロープ、対角線共に全ての方向にハンマースルーすることが出来るのはさすがにポリゴンという所なのだが、振れる方向を一直線に定めるのが難しいため、カウンター技を決め辛いというのも難だ。




そしてプロレスゲームである以上、当然リングや観客にも多くのポリゴンが使われているのだが、そのためレスラーの動きが30フレームとなってしまっているのも辛い。よってゲームとして見た場合はかなり厳しい面も目立つのだが冒頭にも書いたように各レスラーのモーションが実にうまく再現されているのはポリゴンならではの強みだ。特に武藤のフラッシングエルボーや、蝶野のヤクザキックを初めて見た時には、思わず唸ってしまったほどだ。

このゲームの発売以降、プロレスゲームは3Dでなければならないという風潮が強まっていったが、その一番のきっかけといえるのはやはり選手のモーションと言えるだろう。それほどこのゲームのモーションの素晴らしさが、ファンやメーカーに与えた影響は強かったものだ。



PLAYSTATION AND SEGASATURN FOREVER 90's


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