鉄拳

PS ナムコ 1995年3月31日発売

5800円 CD-ROM

3D対戦格闘

メモリーカード対応

十字キー キャラクター操作

ボタン1 左パンチ
ボタン2 右パンチ
ボタン3 左キック
ボタン4 右キック
(コンフィグ可能)



操作へと表れる
記念すべき鉄拳第1弾のPS版。「ドラゴンクエスト」や「ストリートファイターII」など、ゲーム業界に多大なる影響を与えたゲームの後には、二番煎じが山のように溢れるのが定番だ。

しかしその二番煎じの第1弾、と言うのは意外と難しいものであり、どんなに名作を生み出しても必ずパクリと受け止められてしまう以上、嫌でも元となったゲームとの違いを作らなければならない。

例えば「ドラクエ」の後の「ディープダンジョン」はファミコンユーザーには敷居の高すぎる3Dダンジョン、「ストII」の後の「餓狼伝説」には当時何の意味もなかった2ライン制などは、素人目にも無理しているな、と言うのがありありと分かったものだ。


そして「バーチャファイター」の後の初の3D格闘ゲームの「鉄拳」もその例に漏れなかった。リアルさを売りにしている3D格闘である以上、普通に製作するだけではアニメチックな2D格闘ほど差別化は出来ない。

ではどうするか、そこでナムコが行き着いた結論がご存知のよう、両手両足に4つのボタンを個別に対応させると言うものだった。

今でこそすっかり御馴染みの操作性であるが、当時としては考えも付かないような操作系統であり、バーチャの倍の攻撃ボタンで一体まともに操作が出来るのか、と言う疑問を思い浮かべた人がどれだけ多かった事か。


しかしさすがにかつてはボタンのみのパックランドのような独創性に溢れたゲームをリリースしていたナムコ、実際にプレイしてみれば特に両手両足を意識せずともプレイ出来てしまう訳であり、心配は全くの杞憂に終わった。

キャラクターは60フレームを実現しており、その点は初代バーチャを上回っていたが、元々PS互換基板と言う事もあり見た目的にはMODEL2には大きく見劣り、見た目のインパクトではとてもVF2には及ばないものがあった。

その後もVF2の爆発的なヒットにより、鉄拳との格の違いを見せ付けれた感があった。しかしそれでも同基板と改良基板を使用していながら、鉄拳2、鉄拳3へと確実に進化を遂げさせていったのはさすがナムコと唸らざるを得ないものがあった。

また本作PS版では、すでに1作目でありながらオプション類は非常に充実していると言うのも素晴らしく、この辺りもさすがに長年ゲーマーと共に業界を盛り上げてきたナムコならではであった。さらに最初のロード前にはギャラガがプレイ出来ると言う演出も心憎い。


個人的な思い出
アーケード版の発表当時はたまに雑誌を立ち読みする程度でしたので、鉄拳の記事も少ししか見た事がありませんでした。

なので前述の操作系統なども知る由もなかったのですが、「ナムコ版バーチャ」と書かれていたのにはやっぱりな、と思いましたね。

正直な所、ナムコが最初にその手のゲームを発売すると言うのは結構ショックなものがありました。しかしポリゴンの存在をゲーマーに知らしめたのはナムコの「ウイニングラン」でしたし、セガが「バーチャレーシング」を発売したのはそのずっと後だった訳ですから、ナムコが鉄拳を発売したのも必然的とも言えるでしょうか。


アーケード版は全くプレイしておらず、PS版が鉄拳の初プレイだったのですが、私は鉄拳は2を一番最初にプレイしましたので、さすがに大きく見劣りする初代はまともにプレイする気は起きませんでした。

しかしそれだけ前述のよう、鉄拳2、鉄拳3と確実に進化させてきたナムコの実力と言うのを改めて良く理解出来ましたので、そういう意味では購入した意義はとても大きいものがありました。

また「餓狼伝説」の開発はストII発売以前から行われていましたが、分かりやすい例なのであえて使わせてもらいました。




PLAYSTATION AND SEGASATURN FOREVER 90's


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