ナイトストライカー

メガドライブ  MEGA-CD

タイトー 1993年5月28日発売

7800円 CD-ROM

3Dスクロールシューティング

アナログスティック対応

十字キー 8方向移動

ボタン配置は数パターンからの選択制


力技
ナイトストライカー初の家庭用移植版。

当時の家庭用ハードの能力では絶対に移植は不可能と言われたが、MDの能力を大幅パワーアップさせるMEGA-CDの恩恵を受け遂に夢の家庭用移植がMDにおいて実現した。

さすがに完全移植にはほど遠い出来であったが、それでも当時のプレイヤーはナイストが家庭でプレイ出来ると言う事実だけでも信じられない出来事であり、これのためにMEGA-CDを購入するプレイヤーもいたほどだ。





ゲーム内容
ナイストがMDに移植できた最大の要因として、SFCでも不可能だったスプライトの拡大・縮小がMEGA-CDのおかげでMDでも可能となった事が挙げられる。

これによりスムーズな3Dスクロールが可能となったのだが、SFCやMDの拡大・縮小はドットをそのまま拡大すると言うものであり、アーケード版の同能力にはほど遠いものであったため画面が粗くなりすぎ、静止画像では目も当てられないものとなってしまった。

まあこの程度の事は予想は出来た事であったから大きな不満はなかったものの、ゲーム中ほとんど拡大・縮小はしない自機までもが粗いと言うのは何とかしてもらいたかったものだ。


それでも背景を犠牲にしゲーム性を優先したため、プレイ感覚は良く再現されているが、誘導弾が多数出現すると処理落ちしまくりとなってしまい、Mゾーンのボスの誘導弾すらまともに避ける事が出来ず、もちろんグレートデストロイヤーなどお話にもならないため、ルートによっては1コインクリア出来るのか、と思ってしまう。

操作に関しては逆とそのままの2種類から選択出来るが、デジタル入力だと自機がキャラクター単位で動いてしまうため、アナログレバーがないと細かい操作は全く出来ない。

しかしゲーム発売当時アナログレバーはほとんど入手不可能品であり、プレイし辛い事この上なかったものだ。


最も肝心なBGMに関しては、ニンウォリ同様オリジナルとアレンジの2種類から選択出来るものの、こちらはニンウォリとは異なりアレンジのBGMがオリジナルのイメージとはかけ離れたものだった。

鑑賞用のアレンジとして考えれば十分な出来だが、ゲームそのもののイメージとはやはりかけ離れた出来であるため、これをバックにゲームをプレイしろ、と言うのはとても無理なものがあった。

色々問題点の多い移植ではあったが、当時の感覚では誰もが完全移植なんて出来るとは思っていなかったし、前述のよう「家庭でナイトストライカーがプレイ出来る」と言う事実だけでも大変な出来事だったのだから、移植してくれたタイトーには皆本当に感謝したものだ。






個人的な思い出
このMD版ナイストでまず思い出されるのは、やはりソフトの入手が非常に大変だった事です。

MCD本体自体は、ナイストの1ヶ月ほど前に発売されたMEGA-CD2のおかげで安く購入は出来たのですが、近所はMDソフトを扱っている店が少なく入荷数も少なかったために、電車に乗り何件も回ったものです。

まず入荷数こそ少ないものの全機種のソフトを入荷する近所のお店へ行った所、あっさり売り切れていた所から全ては始まりました。




MCDなんて30万台程度しか売れなかったし、まさか近所でMCDを持っている人なんていないだろうと思いましたので難なく買えると思っていましたから、この時は本当に絶句しましたね。

一瞬全身の力が抜けたもののすぐに我に返った私は、来た道を引き返して別の店へと行ったのですが、こちらはMCDソフトの入荷すらしておらず、仕方なく電車に乗り町田へと向いました。

行き先は当然キムラヤでありましたが、何とここでも入荷なしであり、またまた引き返して今度は相模大野へと移動しサトームセンへと向った所、やっとMD版ナイストを購入する事が出来ました。


本当にしんどい思いをして購入したものですが、ネット通販が当たり前となった今となっては新品でこういう事はまずないだけに、今では余計に印象に残っている出来事となっています。

ゲーム内容に関しては、ドットの粗さは雑誌を読んでいましたので驚きはありませんでしたが、やはり前述のよう誘導弾がよけられないのがどうにもならず、折角高いハードを購入したのにも関わらずそれほどやり込む事もありませんでした。

よって今思えば微妙な感情もありますが、何度も書いてきたよう当時は「ナイストが家庭でプレイ出来る」と言うのはファンにとっては最大の夢でしたから、その事実だけでもナイストファンにとっては夢のような現実だったものです。






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