グラディウスIII&IV
−復活の神話−

PS2 2000年4月13日発売

オープン価格 CD-ROM

メモリーカード対応

横スクロールシューティング(IIIの4面のみ3D)

十字キー 自機の8方向移動

  ボタン1 パワーアップ
ボタン2 ショット
ボタン3 ミサイル
(全ボタンに任意設定可能)


これ以上ないサブタイトル
その名の通り、この「グラディウスIII&IV 〜復活の神話〜」は、アーケード版のグラディウスIIIと、グラディウスIVをカップリングして発売されたものだ。

当時の最新作であるグラIVはともかく、グラIIIはすでに10年以上の月日が流れていた事、そして何と言ってもとても家庭用には向かないその難易度の問題があったため、誰もが移植など諦めていた事もあり、移植の発表がなされた時は本当に驚かされたものだ。

PS2としては最初期に入るソフトだけあり、出来には多少の不満も見られたが、それでも往年のファンを引き付ける事に成功し、約6万本と言うシューティングとしては十分成功と言えるセールスを記録した。


グラディウスIII
グラディウスIIIがPS・SSに移植されなかったのは、当時の雑誌における開発者インタビューによると人気や難易度の問題ではなく、それとは別に何かしらの問題があったからだと言う。

具体的にどこが問題だったのかまでは未だに分からない部分もあるのだが、過去の例から見てもやはり処理落ちの再現が困難だったのだろう。

よってさすがにPS2まで待たされただけあり、ほぼアーケード版そのままと言っていいほど処理落ちは綺麗に再現されている。多少軽い部分も見受けられるが、1周クリアに障害となると言うほどでもないので、さほど問題にはならないだろう。



ただその弊害か、アーケード版よりも自機の操作が重く、特にジョイスティックでプレイした時にはその傾向が顕著に見られる。これは1方向に入れっぱなしにした状態でポーズをかけると、手を離していても解除した瞬間に自機が動いてしまう事からも明らかだ。

慣れればさほど気にはならないかも知れないが、やはりグラIIIをプレイする上では致命的とも言える弱点だけに、これだけはどうにかして修正して欲しかったものだ。

BGMはもちろんアーケード版そのままのモノラル音源であるが、出来ればサントラ盤のように擬似ステレオバージョンも収録してもらい、もっと良い音で聴きたかった。


実際公式サイトによればステレオとしての収録も検討されたそうであるが、諸事情により不可能になってしまったと言う。おそらく容量の問題だと思うので、それなら多少割高になってもDVD-ROMで発売して欲しかったものだ。

ゲーム本編に関しての大きな違いは、スコア・ゲージの表示位置がずれている、フォースフィールドの3発目以降の形が異なる、程度だろう。

特に後者はかなり気になる所であるが、アーケード版でもこのようなバージョンは存在するようなので、おそらくそちらを元にしているのだろう。



解像度は低解像度モードが使われているので、WEGAなどにRGB出力すればはっきりくっきり映ってくれる。最近のレトロゲーム移植物は高解像度モードのまま移植されている事が多いので、RGB出力している人にとっては嬉しい限りだ。

またアーケード版には数々のバグがあったが、無敵技や永久パターンのようなバランスを崩してしまう技以外は、あえて移植されているものも多いようだ。










グラディウスIV
こちらは当時の最新作の移植だけあって、さすがにPS2のグラフィックの性能を存分に堪能出来る作品となっている。個人的にアーケード版をプレイした時はあまりグラフィックを凄いと思える事はなく、正直PS2で発売するほどのものなのか、と言う疑問すら浮かんだほどでしたが、家庭用でプレイして改めて基板の持つ潜在能力の高さを実感出来たものだ。

アーケード版との違いはほとんど分からないのだが、見た目的には高解像度モニターを使用していたため、PS2版はハイレゾモード使用によりチカチカした出来となってしまっている。RGBか、プログレ対応モニターであればさほど気にはならないが、WEGAのD1出力やS端子以下では傾向が顕著に見られるので、出来れば前者の環境でプレイしたい。


たださすがにPS2だけあって、PS・SSのようなグラフィック的の悪影響は全く見られないため、プレイ自体に支障が出る事はなく、その美しいグラフィックを十分に堪能する事が出来るだろう。また操作性の問題は特に見られず、BGMもほぼアーケード版同等のクオリティなので、それらに関しては不満は見られないだろう。



個人的な思い出
このゲームの発売を知ったのは、ある雑誌の発売予定表でした。もうグラIIIの移植は完全に諦めていましたから、それはそれは興奮で私の胸は高まったものです。ただ正直な所、それだけのために5万円近くもゲームに費やす気はさらさらありませんでしたし、新ハードを発売直後に購入するのにも抵抗がありましたので、結局購入したのは翌年の事でした。

もちろん初期の頃はグラIIIばっかりプレイしており、10年前にゲーセンでプレイしたゲームとは思えないほどに熱中し、毎日毎日飽きずにやり込んでいきました。しかし家庭用だと集中力に欠けるためかなかなかクリアする事が出来ず、結局2週間後、22時間かけてようやくハイスコアトライを1周する事が出来ました。対照的にIVは大分間隔を開けつつプレイする事になってしまいましたので、あえて詳しくは触れないようにします。

また購入前に、コナミがメールでユーザーの質問に答えてくれると言うコーナーが設けられたのですが、その時早速私は「何故グラIIIがPS・SSでは移植出来なかったのでしょうか?」と言うメールを送りました。すぐに答えが返って来ましたが、具体的にはわからない、との事でしたので、その理由は分からないままとなりましたが、1ユーザーの質問に丁寧に答えてくれたその姿勢に私はえらく感動したものです。

因みに「新ハードの第1弾でシューティングを発売するのは、コナミの伝統かも知れません」とも書かれていたのですが、当時はそれを真に受けていましたから嬉しかったものの、その後PS2での第1弾ソフトはドラムマニアだった事を知り、その時はさすがにがっかりさせられたものです。









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