沙羅曼蛇


ファミコン版 1987年9月25日発売

4900円 1M+64KRAM

横・縦交互スクロールシューティング

十字キー 自機の8方向移動 
      
      Aボタン パワーアップ
         Bボタン ショット ミサイル



ハードの性能
前年にアーケードゲームとして発売された沙羅曼蛇のファミコン移植版。

一部によるとファミコンには移植されない、という噂もあったようなのだが無事発売されるまでに至った。

しかし、前年に発売されたファミコン版グラディウスが、一応面構成などはアーケード版に忠実だったのに対し、このファミコン版沙羅曼蛇はかなりオリジナル色が強められており、実質ファミコンオリジナルのシューティングゲームと化してしまっている部分がある。





こうなった理由としては、やはりアーケードゲームの性能の急激な進化により、ファミコンとの性能の差があまりにもついてしまったため、忠実な移植は不可能と判断されたために、オリジナル色を強めざるを得なかったのであろう。

それでもオプションが3つ付いたり、ボスはアーケード版とほぼ同じ大きさになっていたりするなど、グラフィック的には前作より確実に進化している部分も見受けられるため、決して安易な感じで作られたゲームではないことも確かであり、当時のファミコンゲームとしてはかなりレベルの高い作品であったことは間違いないだろう。


ファミコン版の特徴
このファミコン版沙羅曼蛇で、前作のグラディウスから進化している部分と言えば、やはりオプションとレーザーだ。

前作はアーケード版を強引に移植した感があり、かなり無理が見られたのだが、この沙羅曼蛇ではオプションの大きさを小さくし、レーザーは短いレーザーを等間隔に並べて、出来るだけ長く見せようとする工夫が見られる。

特にレーザーは目の錯覚を利用して、一見するとアーケード版のような感じのレーザーに見せているところなどは、特筆すべき技術と言っていいだろう。



フォースフィールドはアーケード版のようなシールドタイプではなく、グラディウスII以降の自機全体を覆うタイプのものに変更されているが、これもチラツキを考えてのことだ。

ミサイルは上下に同時に出るため、普通に表現するとハードへの負担が大きくなるので、交互に現れる点滅方式となっている。

そしてこれらのパワーアップはアーケード版のようにパワーアップユニットを拾ってパワーアップしていくのではなく、グラディウスシリーズのゲージ方式となっている。





何故変更となったのかはわからないが、このファミコン版沙羅曼蛇の発売直前に発売された、沙羅曼蛇のバージョン違いであるライフフォースがゲージへと変更されていたことなどが影響しているのだろう。

復活方式はアーケード版と同様その場から復活し、マルチプル(ファミコン版ではオプションに変更)も拾うことが出来るのだが、さすがにファミコンユーザーの年齢層を考えてか残機が増えまくるため、アーケード版のように死んだら即終わり、ということはない。そしてゲームオーバーになっても継続が可能となっているので、納得のいくまでプレイが出来るようになっている。





操作系に関しては、ボタン配置がAボタンがパワーアップ、Bボタンがショットというように、前作のアーケード版同様のパターンから変更になっている。前作の配置だと、ファミコンのコントローラーではショットを連射しながらパワーアップすることがやりにくかったため、これは良い変更点と言えるだろう。


面紹介
面構成はアーケード版と同じ6面で、奇数面が横、偶数面が縦スクロールというのもアーケード版と同じだが、アーケード版の2、5面の宇宙面がなくなり、ファミコン版オリジナルステージと置き換えられている。

オリジナル面の評価というのは意見が分かれる所だが、一般的な意見としては期待外れという意見が多かったようだ。


1面 細胞ステージI

基本的にアーケード版に忠実な移植となっているが、一部地形が違う部分があり、急いで前に出ないと閉じ込められてしまう場所などがある。

中盤の牙は当たり判定が異常に大きいので、慎重な操作が必要だ。

網状細胞地帯の団子は非常に硬いので、ここに来るまでレーザーに変えておくのが望ましい。また、この網状細胞の中には1UPもあるので、忘れずに取っておこう。

ボスはアーケード版と同じゴーレムだが、アーケード版と同じ誘導は無理なので、グラIIのようにかわしていく。














2面 火山ステージ

アーケード版の4面の移植となっている。

地形や敵の出現パターンもほぼ同じだが、岩石が降下してくる場所ではスプライトの限界により、自機が消えてしまうので、注意が必要だ。

ボスはまずアーケード版4面のボスが出現し、奴を倒すと先へと進んでテトランとの対決となる。

テトランは動き方は同じだが、弾は一切撃ってこないので、かなり弱くなっている。














3面 プロミネンスステージ


アーケード版ほどなめらかではないものの、地形の炎が燃えるさまや、プロミネンスの炎がしっかり再現されているところなどは、さすがコナミといったところだ。

プロミネンスの速度が遅い代わりに、敵がかなり強く、破壊すると火の玉に変化する鳥や、上下から敵が出現するジェネレーターが破壊出来ず絶え間なく敵が出てくることがあり、アーケード版のように下の方でレーザーを撃っているだけでは進むことは出来ない。

ボスのイントルーダーは顔だけの登場となっており、こいつはたいして強くはない。











4面 細胞ステージII

ファミコン版オリジナルの細胞ステージIIで、BGMはアーケード版5面の曲が流れる。

途中にある高速スクロールする場所では、2Dなものの敵が一切出ずカプセルのみが出現するので、さながらグラIIIの4面のようだ。

後半はいきなり壁から網状細胞が出てきたり、網を広げる敵が出現したりでフル装備でないとキツい。

最後の骨が撃ってくるレーザーは、1周目は画面一番下にいれば当たらないので、その場で左右に動きながら上から降ってくるブーメラン状の骨を撃っていく。

この骨は完全には破壊出来ないが、撃つといくらかスコアが入るようになっている。

ボスもオリジナルのギーガで、口から玉を出してきたり、目を飛ばしてきたりする。
















5面 神殿ステージ

この面もファミコンオリジナルの神殿ステージとなっており、曲はライフフォース2面の曲が使われている。

前半にはクラッシュバムという、一見ビッグコアのような敵が縦3列に並んで出現したり、天井からとげが降ってきたりするが、敵の攻撃は穏やかだ。

後半はグラ2の3面のような神殿内部での戦いとなり、柱が上下に動き自機の行く手を遮ったり、地形が入り組んでいたりして難しい。

その中で最も抜けるのが難しい、動かない柱のそばにある、上下に動く柱に対しては、動かない柱のすぐ下でレーザーを撃ち、レーザーがとおり抜けた瞬間に前へと抜けていくようにすればいいだろう。

ボスが出現する直前天井が崩れる演出があるのだが、これは時間がかかりすぎてイライラする。

そのボスもオリジナルのツタンカームで、口から弾を撃ってくる他、顔の周りを回っている玉で自機のショットを防いだりする。




















6面 機械都市ステージ

最終面である6面は、ビッグコアこそ代わりの(?)クラッシュバムが5面で出現しているので、6面では出現しないものの、それ以外はほぼアーケード版に忠実に移植がなされている。

要塞内部のモアイ地帯は、固定モアイとジャンピングモアイの2種類が出現するようになっている。

ボスは見た目こそアーケード版と同じだが、何故か名前がゼロスフォースからビッグアイへと変更になっており、また奴の周りを緑色のドラゴンが回っており、青い玉を出して攻撃してくる。

そのドラゴンを倒すとスクロールが始まり、脱出の高速シャッター地帯へと進んでいける。高速シャッター地帯のパターンは、アーケード版とは全く異なっており、長さも若干長い。

そしてそこを抜けると無事1周クリアとなり、エンディングを迎えることが出来る。














エンディング

エンディングのグラフィックには継続の回数によって3パターンあり、0回だと女性パイロット、1〜2回はビックバイパー、3回以上だとヘルメットとなっている。

BGMは若干長いものの、基本的にはアーケード版と同じだ。

(エンディング画像はこちら。)


あとがき

公開当初はほんの紹介程度だったのですが、あまりにもページが埋まらなかったため後に面紹介を足してそれなりに映えるようにしました。この作品は「個人的な思い出」がありませんが、グラIIの後にプレイしたせいかどうも強い印象が残りませんでしたので、ちょっと書く事は出来ませんでした。


ゲーム成績表
キャラクタ 音楽 操作性 熱中度 お買得度 オリジナリティ 総合
4.02 4.10 3.91 4.17 3.76 3.52 23.48






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