グラディウス | |
ファミコン版 1986年4月25日発売 4900円 384K 横スクロールシューティング 8方向移動 Aボタン ショット Bボタン パワーアップ |
家庭用最初のグラディウス |
前年にアーケードゲームとして発売された、グラディウスのファミコン版。 この当時、ファミコンではゼビウスやスターフォース、そしてコナミのツインビーなどの縦シューではヒット作が発売されていたが、横シューは正直いまひとつといった作品が多かったため、良作の横シューを望むファンにとってまさにこのグラディウスは待望の移植といえた。 当時はアーケードとファミコンの性能の格差が開き始めた頃だったため、アーケード版とはほど遠い移植となってしまったものの、さすがに歴史的な名作となったアーケードゲームの移植作だけあり、当時のファミコンの横シューの中では群を抜いて面白く、コナミのゲームとしてはツインビーに続く100万本のセールスを記録した。 |
ファミコン版の特徴 |
前述したように、当時はアーケードゲームの進歩が著しく、ファミコンへの忠実移植は不可能へとなりつつあった時期だけあり、アーケード版から削られた要素がかなり多く見られた。 その中で一番目立つ違いと言えば、やはりレーザーが短くなったことと、オプションが2つになってしまったことだろう。 ファミコンでは横ラインにはスプライトを最大64ドットまでしか並べることが出来ないので、このような形になってしまったのだが、グラディウスの最大の特徴とも言えた敵を一掃する爽快感が堪能出来なくなってしまったため、ゲームとしての魅力は大きく半減することになってしまった。 逆に攻撃が不利になっている分、バリアはグラフィックこそ変わりはないものの、全体のバリアに強化されているところなどは強みだ。 また細かい部分では、スピードは最大で15速以上に上げられ、ミサイルがバラバラに発射されるようになっているところなどの変更点もある。スピードはともかく、ミサイルがバラバラに連射出来るのは非常に使いやすい。 面構成はアーケード版の全7面を忠実に移植がなされているが、当時は画面が分けられていると上下スクロールが困難だったためか、2面と3面の上下スクロールがなくなっているなどの違いがある。2面はともかく、3面はイオンリングを上下に移動してかわすことが出来なくなっているので、ファミコン版といえど難易度は侮れない。 そして忘れてはならないのが、ファミコン版独自の隠し要素だ。 |
オリジナル要素 |
このファミコン版グラディウスには、ファミコン版のみの隠しフィーチャーがいくつか追加されている。 その隠しフィーチャーとは、ショットのAUTO連射、地形による隠しボーナス、1万点ボーナス、1UP、そして2つ先への面へワープ出来る面ワープの5つのフィーチャーだ。 中には難しいものもあるが、狙って出せることが出来るようになれば、さらにゲームを楽しむことが出来るだろう。 それではそれらのフィーチャーを出す方法を順に紹介していこう。 AUTO連射 ゲージを?に合わせ、スコアの1000の位が0になったらオレンジのカプセルを取る。 1万点ボーナス ゲージを?に合わせ、スコアの1000の位が5になったらオレンジのカプセルを取る。 面ワープ 1面 1000の位を偶数にして、4つのハッチを破壊する。 2面 ビッグコアが青くなってから2秒以内に破壊する。 3面 モアイを10個以上破壊する。 地形による隠しボーナスは、特定の場所を通過すると5000点入るというもので、1UPは特定の場所をスコアの1000の位が、偶数のときに通過すると1機エクステンドするというものだ。 これらは文章では説明しづらいので、面紹介で紹介していこう。 |
面紹介 |
ファミコン版のグラディウスは、アーケード版の全7面を忠実に移植はされてはいるものの、色関係でかなりの違いが見られるため、面によってはかなり雰囲気が異なっている面もある。 ショットはアーケード版と同様にレーザー中心で進んでいくのがベストだが、上下の当たり判定が非常に小さいため、レーザーを装備しているからといって油断は出来ない。特に背後から来る敵がかなり倒し辛いので、ダッカーを倒しに行くときは十分注意していこう。 5000点ボーナスと、1UPのボーナスは、1〜4面で出現するようになっているので、余裕があれば取るようにしていこう。またスコアによるエクステンドは、10万点ごとになっている。 1面 火山 基本的にアーケード版と同じだが、ファミコン版はショットとミサイルを独立して撃つことが出来ないため、ハッチで点かせをする場合はミサイルを装備せずに進むこととなる。5000点ボーナスは、途中の山の空洞と、後半のダイヤモンドロックの右側だ。 火山弾のラッシュは左上でレーザーを撃っていくのが基本だが、フル装備でもたまに火山弾が直撃することもあるので、安全に行きたいのであれば右上で粘るのがいいだろう。 2面 ストーンヘンジ 上下スクロールがなくなっているので、アーケード版とはかなりプレイ感覚が異なっている面だ。 5000点ボーナスは中盤の地形の間に、1UPは終盤の地形のくぼみにある。5000点ボーナスはかなり取りやすいのだが、1UPは非常に狭い場所にあるため、操作には十分気を付けよう。 道中の終盤はアーケード版と同様ザブが出現するが、ここのザブは弾を撃ってくるので注意。ザブのラッシュでは弾は撃ってこないので、適当にショットを撃っていればいいだろう。 3面 モアイ この面も2面同様上下スクロールがカットされているのだが、それによりイオンリングがよけ辛くなってしまっているので、上下スクロールがカットされた影響は2面よりも大きい。それに加えイオンリングはアーケード版と違いかなりの連射をしてくるので、ファミコンと言えど油断は出来ない難易度となっている。 ショットはアーケード版はダブルで進んでいくのが基本だったが、ダブルだと非常にモアイを倒し辛いので、レーザーで進んでいくほうが楽だろう。ただモアイを10個破壊してしまうと5面へワープしてしまうので、それを避けたいのであればダブルで進んでいくのもいいだろう。 5000点ボーナスは前半の4つ目のモアイの後ろ、1UPは後半の上のルートの、向き合ったモアイの間にある。1UPはイオンリングに邪魔されるためかなり取りづらいので、ちゃんとバリアを張っておこう。 4面 逆火山 アーケード版と違いハッチの数は少なくなっているので、難易度はかなり低くなっている。ファミコン版は1面の地形のそのまま逆ではなく、若干地形が異なっており、空洞の山が2つ存在する。 そしてその空洞の山のどちらともに5000点ボーナスがあるので、忘れずに取っておこう。 1UPは1面と全く逆で、ダイヤモンドロックの左端だ。 アイアンメイデンは出現せず、代わりに1面同様火山弾を撃ってくる。 5面 触手 アーケード版と同様ダブルで進んでいく。 スプライトの関係により細胞を多く出現させることが出来ないので、さほど苦戦はしないだろう。 6面 細胞 アメーバ状の敵以外の敵の数は少なく、そのアメーバ状の敵も赤色の敵が多く出現するので、かなり楽に進むことが出来るだろう。 ボスはアーケード版同様、ダブルで点かせが出来る。 7面 要塞 アーケード版はレーザーで進んでいったが、ファミコン版はレーザーの当たり判定が小さいため、ここはダブルの方が楽に進むことが出来るだろう。 この面で出現するザブは、2面の最後に出現するザブと同様、弾を撃ってくる。電磁バリアは出現しない。 ボスは破壊することが出来ないので、自爆待ちになる。 エンディング エンディングはアーケード版同様要塞が爆発するグラフィックに、バイパーが脱出するシーンが追加されている。 そのグラフィックの後には、ローマ字によるメッセージが表示され、ご褒美として10万点ボーナスがもらえる。 そして次の周が始まるが、弾の数こそ増えるものの、撃ち返し弾はない。 |
アルキメンデス版 |
ファミコン版グラディウスの解説は以上の通りだが、正規に発売されたバージョンの他に、アルキメンデス版グラディウスという別バージョンもあった。 これは当時発売されていた、アルキメンデスというインスタント麺によって行われていたキャンペーンで、カップについている何かをメーカーに送ると、抽選でこのアルキメンデス版グラディウスがもらえる、というものだった。 通常版との違いだが、パワーアップカプセルがアルキメンデスのパッケージの形になっていることと、エンディングのメッセージが異なるぐらいで、あとは通常版と変わるところはない。 今ではプレミアが付いているようだが、正直何万も払ってプレイする価値はないので、コレクターの人以外は特に無理して購入する必要はないだろう。 |
個人的な思い出 |
このファミコン版グラディウスは、前年アーケードで大ヒットを記録したゲームの移植作だけあり、当然かなりの注目を集めていたのですが、当時の私はコロコロコミックで大きく扱われたゲームしか注目しなかったことと、周りで所有している人がいなかったので、発売直後にプレイすることはありませんでした。 しかし近所のお店のファミコンにセットされていたグラディウスをプレイしてみたところ、それまでのゲームでは見ることの出来なかったその独創性に溢れたゲーム性に、人のプレイが終わるのを待ってでもプレイするほど私はハマっていったものです。 それでも当時はファミコンと言えば、やはり最注目のゲームはスターソルジャーだっただけに、購入するまでには至らず、近所の友人から借りるにとどまりました。 それでようやく自宅でグラディウスをプレイ出来るようになったのですが、そのグラディウスは何と上記で解説したアルキメンデス版だったのです。 今から思えば貴重な体験だったのですが、正直当時の私にとってはカプセルの形がアルキメンデスのパッケージの形になっていることが非常に格好悪く感じたため、個人的には通常版の方が良かったですね。 そう思いながらもプレイしていったのですが、何せ私はこのような戦略性を要求される横シューをプレイするのは初めてでしたので、なかなか先へと進むことが出来ず、コナミコマンドを何度も使用しながらも、結局1周クリアすることはかないませんでした。 それから4年後、近所に中古ゲーム店が開店したのをきっかけに、私は中古でグラディウスを購入し、ようやく1周クリアを達成することが出来ました。 |
あとがき ファミコン版は後の方で製作しましたので、レイアウト等以外は公開当初とほとんど変えていなかったように思います。裏技は当時は全て試していたと思うのですが、出し方は完璧に忘れていましたので全て「ゲーム年鑑」を参考にさせて頂きました。 |