ドラゴンクエスト
サントラ紹介

組曲ドラゴンクエスト

アポロン 1986年10月5日発売

記念すべきドラゴンクエスト初、そして全ビデオゲーム中初のフルオーケストラアレンジ作品ともなった歴史的名盤である「ドラゴンクエスト」のサントラCT。原曲が短いと言う事もあり、画像のCT版はA面に東京弦楽合奏団によるオーケストラバージョン、B面にはオリジナルサウンドストーリーとすぎやまこういち自身によるシンセサイザーバージョンと言う、以後は見られない3種類の音源が収録されている。

メインとなるオーケストラバージョンの出来はもちろん素晴らしく、一部の人間しか知らなかったゲームミュージックと言う特殊なジャンルのBGMを、ここまで一般的なジャンルまでに認知させたドラクエの功績はあまりにも大きなものがあった。



ただ内容的には前述のよう原曲が短いため収録時間を合わせるためか、その大部分にスコアが追加されており、特にラダトーム城などは大分長めにアレンジがなされている。それはそれで素晴らしい出来なのであるが、そういうアレンジなど見当も付かなかった少年達にとってはやや戸惑いの感もあった。また全体的に弦楽器中心なため、オリジナル版ではリコーダーのイメージがあった「広野を行く」も若干違和感を感じてしまったものだ。

オリジナルサウンドストーリーはその名の通り、オープニングからエンディングまでのゲームの流れをそのまま再現している。ただ基板からそのまま録音しただけの感のあるような音であり、あまり音質向上処理はなされていない印象も受けるので物足りなさを感じる。

シンセサイザーバージョンは原曲をほぼ忠実に再現しており、目立ったアレンジはない。ただ竜王のテーマは剣と炎のSEなどが盛り込まれ、竜王との対決シーンを思い起こさせる出来となっている。

この当時あまりゲーム雑誌は読んではいませんでしたが、徳間書店のドラゴンクエスト完全攻略本の終わりぐらいに詳細が書かれていましたので、それで発売を知る事となりました。

しかしオーケストラと聴かれてもまだピンと来ない年頃でしたし、ひとりでレコード屋も行けない頃でしたから、買う事はありませんでした。



しかし翌年たまたま購入したドラクエIIの出来に感動した私は、続いて本作のCTも購入しました。ただ前述のよう、オーケストラ版はアレンジが長めなためあまり聴く事は少なく、個人的にはシンセバージョンを主に聴いていた記憶があります。

好きなBGMは、ゲーム紹介にもあったよう何と言っても「ラダトーム城」に尽きます。「序曲」も「広野を行く」のインパクトも物凄いものがありましたが、それでも私にとって最高のBGMは今でも「ラダトーム城」なのです。このBGMのイントロを聴いただけで、王様の使命を受け兵士のアドバイスを聞いて旅立つ時、死んで説教を受けつつ再開するシーンなどが、すぐに頭に浮かんでしまうほど、本当に思い出深い曲なのです。


GAMEMUSIC MEMORIAL


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