ドラゴンクエストIII
サントラ紹介

交響組曲 ドラゴンクエストIII

アポロン 1988年3月7日発売

今作では遂に演奏が日本一の権威を誇る「NHK交響楽団」となり、一般的な認知もいよいよ高まり始めてきたドラゴンクエストIIIのオーケストラバージョン。ゲーム自体も社会現象を巻き起こしたが、サントラもファミマガには見開きで大々的に広告が掲載されており、ゲーム本編に匹敵するほどの盛り上がりを見せたものだ。

そしてゲーム紹介でも触れたよう、ゲーム発売前には本サントラ収録の「ロトのテーマ」と「冒険の旅」が電話で聴けると言うサービスもあった。当時の私は学校から帰ってきたと同時に電話をかけてラジカセに録音し、何度もテープで繰り返して聴いていったものだ。



ただあまりにも聴きすぎたため実際のゲーム上のBGMを聴いた時は当然の事ながらショボク思えてしまったので、今思えばこのサービスはなくても良かったと思う。しかしこのエピソードだけでも当時の盛り上がりようを分かってもらえるだろう。

本作は大多数の人が聴いた事があると思うが、ほとんどの人は大満足したであろう。それぐらい素晴らしい出来であり、さすがすぎやま氏、さすがはNHK交響楽団と唸ってしまうほどの完璧な演奏だ。

ただ、未だに攻略本においてもアレフガルドの存在は絶対的タブーとされているのに、CDにおける題名はそのまま「アレフガルドにて」としたのは何故なのか、と未だにこれは疑問だ。


オリジナルサウンドストーリーは前作よりもBGMの響きは低い感も受けるが、広告で記述されていたように戦闘シーンの攻守のSEが左右に分かれているので、それはなかなか面白いものがあった。しかも最初の戦闘は最後の攻撃と同時に曲が終わるので、どうやって録音しているのか不思議に思ったものだ。

ドラクエI・IIのテープに感動した私はもちろん本作にも多大なる期待をし、ファミマガで発売日をチェックもしていた事もありわざわざ本厚木のミロードに予約してもらってまで購入しました。なのでそれまでにゲームをクリアする事が第一の使命となった訳ですが、何とか3月5日にクリア出来ましたので、前作のようにネタバレはなくて済んだものです。



BGMに関してはレクイエム以外は万遍なく聴きましたが、一番のお気に入りはやはり「冒険の旅」でしょう。この曲には半音がない、つまりリコーダーでも容易に吹けますので、当時小学生の私でも完璧に吹けたものです。またゲーム発売前、すぎやま氏が最後のボスの曲のイメージとして、最終ボスの恐ろしさではなく、最後の敵に立ち向かう勇者の姿をイメージした、と語っていましたが、実際に他のシリーズとは明らかに趣が異なっており、その「勇者の挑戦」も私のお気に入りのひとつです。

発売日に購入したのはCTでしたが、2年後にCDプレイヤーがやってきた時に、初めて購入したCDのうち1枚が本作でありました。当時は歌番組が下火で、テレビ自体もあまり見なかった時だけに、まだ歌手には興味がなかった頃でしたので、購入すると言ったらドラクエぐらいしかなかったのです。

と言う訳でそういう意味でも思い出深いCDなのですが、それでもゲームへの思い入れとしてはI・IIの方が断然深いので、BGMに関しての思い入れも同様であり、ドラクエIIIは前2者に比べるとやはり数段落ちてしまうのです。好きと言えば好きですが、だからと言って一番好きな訳でもないので、その辺りの感情は私としても不思議に思ってしまう部分があります。


GAMEMUSIC MEMORIAL


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