ドラゴンクエストII
サントラ紹介

ドラゴンクエストの世界
ドラゴンクエストII 悪霊の神々


アポロン 1987年2月5日発売

今作も東京弦楽合奏団による演奏だが、所々電子楽器なども含まれているので音的にはかなり豊かになっている。がしかし、前作を聴いた多くの人にとってはフル・オーケストラこそドラクエの本領発揮、と言う拘りがあったと思われるので、賛否両論と言う所であった。

オリジナルサウンドストーリーはきちんとステレオに処理され、かなりの高音質で収録されているのでとても聴き応えがある。収録時間も25分16秒と長めであり、中にはゲーム中のヒントになっている部分もあるので、クリア前に聴くとネタバレになってしまうだろう。




CD盤のライナーはカセットと同じく折られて収められているので、やや取り出すのは面倒だ。アポロン盤の通例にならい全曲譜面に加え、すぎやま氏やサウンドディレクターの行方氏のコメントも収められている。特にすぎやま氏のコメントは当時を知る人にとっては感慨深いものがあるだろう。また付録としてロゴのアイロンプリントが付いてくる。画像では帯が横になっているが、これは縦だと収まらないためだ。

私にとって初めて購入したゲームサントラが本作であり、まだドラクエIIをプレイしている真っ最中の、87年の3月に本厚木のミロードにて偶然見付けて買ってもらいました。まだオーケストラ云々など全く分からない頃であり、普通にファミコンの音源が収録されているだけだろう、と思っていたまま聴いたものですから、それはそれは衝撃が走ったものです。

感想としてはゲーム中でもお気に入りの曲であった、「LOVE SONG探して」の一部のアレンジが原曲と異なるのがまず気になりました。これは牧野アンナのボーカルバージョンを元にされているためのようですが、やはりゲーム中で使用されたBGMを元として欲しかったものです。

前作では名曲中の名曲だった城の曲は、私にとってはゲーム中全く印象に残らないものであり、さらにテンポの遅いこのサントラは当時の私にとっては睡眠薬代わりにしかならず、カセットテープながらほとんど聴き飛ばしていました。「死を賭して」と「この道 わが旅」の2曲は、前述のようクリア前だった事から全くピンと来る事無く、最後の敵、エンディングと言う記述もなかった事から「一体このBGMは何なんだろう?」と言う思いで聴いていたように思います。

最初に購入した時はもちろんカセットテープでしたが、ドラクエIIには個人的に非常に思い入れがあったため、6年後になって新品でCD版を購入しました。

全体的な曲の感想として、ドラクエIIの場合は前作の「ラダトーム城」ほどこれぞ!と言うBGMはないのです。強いて言えば「LOVE SONG 探して」「遥かなる旅路」辺りになるでしょうか。特に前者は原曲に近い状態においては以降のアルバムにはほとんど未収録であり、後者は以降リコーダーが使われなくなってしまいましたので、ドラクエIIのアルバムは今でもこれを聴くしかなく、そういう意味で思い入れが深いのかも知れません。


GAMEMUSIC MEMORIAL


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