ファイナルファンタジーIV


スクウェア 1991年7月19日発売

8800円 8M+64KRAM

フィールド型RPG

バッテリーバックアップ

十字キー キャラクター・コマンド操作

Aボタン 決定
   Bボタン キャンセル
      Xボタン メニュー画面表示



初の大作RPG
シリーズの4作目でありかつSFC版初ともなった「ファイナルファンタジーIV」。

発表はほぼSFC発売と同時であり、かなり早い段階から報道されていたが、当初はファミコンでIVが発売される予定であり、SFC版の新作はVとなるはずであった。しかしSFCの爆発的な人気などが影響したかファミコン版は発売中止となり、SFC版が改めてIVとして発売されるに至った。

ファミコン時代からグラフィックには定評があった同シリーズなだけに、SFCではさらに磨きがかかったそのグラフィックには発売前から圧倒的な評判を呼んだ。そして都内の量販店ではシリーズ初の行列が出来るなど初回分はあっという間に完売、初代の発売から3年半の月日を要し遂に家庭用ゲームを代表する一大ブランドへと成長した。




ストーリー性
これまで奇数シリーズがシステム、偶数シリーズがストーリー重視の流れてきたこのFFだが、その例にならい今作では完全なストーリー重視となっている。よってプレイヤーがプレイする、と言うよりもプレイさせられている、と言う感覚に近いものがあり、その後のFFならではの流れを決定付けた作品であった。

これはこれでFFの特徴でもあるのだが、さすがにボタンを押してストーリーが勝手に進んでいくのを見守ると言うゲーム性は古参のゲーマーからは批判の対象となり、特にファミ通のスクウェア特集では漫画家の鈴木みそ氏から痛烈な批判とも言える4コマ漫画を掲載されるに至った。もっともまだRPGの香りは残しており、特にボスキャラは嫌らしい攻撃をしてくる敵が増えたため、何も考えずにクリア出来ると言うほど甘くはない。よって後の作品よりかは遥かにゲームになっていると言えるだろう。




アクティブタイム
発表直後のファミ通において坂口氏らの座談会が行われた時、最も大きな話題となっていたのがリアルタイムの戦闘、通称アクティブタイムバトルであった。従来のターン制とは異なり、素早さの順にコマンド入力が開始されるのはもちろん、そのコマンド入力中にも時間が流れており常に敵が攻撃してくる可能性があるため、より一層緊張感を生み出す事に成功した。

これも後のFFでは当たり前のシステムとなったが、FFIVにおいてはまだゲージでターンの時間が表示されていなかったため、後のシリーズよりも難易度は高くよりスリルを味わえたものだ。






BGM
FFのBGMは初代から評価の高いものであったが、今作のIVではシリーズ中でも群を抜いて素晴らしいものとなっている。特にフィールドと戦闘の2曲があまりにも素晴らしく、個人的には全RPG中でも超トップクラスに位置するBGMだと思う。

サントラ盤はゲーム発売前に発売されたが、同じく発売前に発売されたファミマガのSFC増刊第1号においても今作のBGMが一部収録されていた。私は後者を購入し、発売前に戦闘のBGM等を聴く事が出来たのだが、あまりにも格好良い出来に聴き惚れてしまったものだ。

フィールドと戦闘はゲーム中最も良く聴くBGMなだけに、それだけにかなりの名曲でなければゲーム自体も嫌になってしまうものだが、FFIVはこの素晴らしいBGMのおかげで嫌気が差すどころか戦闘シーンが楽しみで仕方がなかったものだ。


コンフィグ
シューティング等ではオプション画面と言うのは当たり前であったが、RPGではその手の設定画面と言うのは家庭用では滅多にないものであり、聞き慣れない「コンフィグ」と言う今作の設定画面は実に斬新なものであった。

特にカーソル位置の記憶などは経験値稼ぎ中などはとても使えるものだし、たったこれだけでも快適感が大きく異なるものだ。またウィンドウの色も変更出来ると言うのも新鮮であり、私はグレーがお気に入りで一時期はずっとそれでプレイしていたものだ。

またセーブもダンジョンで新たにセーブポイントが作られた点も、大変ありがたいものであった。





個人的な思い出
当時はずーっとファミ通もファミマガも毎号読んでいましたから、このFFIVは楽しみで楽しみで仕方がありませんでした。しかし当時は人気ゲームを発売日に購入すると言うのは一筋縄ではいかないものがあったため、予約を逃してしまった私は結局発売日には購入出来ませんでした。

大変がっかりした私でしたが、直前にストIIに鬼のようにハマッていった事もありすぐにFFIVの事は忘れてしまいました。しかし10月頃になって、友人が突然FFIVをプレイしその話を聞いていく内にプレイしたい衝動に駆られましたので、下旬辺りになって購入しました。発売から3ヶ月を過ぎていたこと、そしてすでにバリバリのアーケードゲーマーになっていたことなどから、まともに自力でクリアするのは面倒だと思った事からほとんど攻略本を見ながらのプレイとなってしまいました。


当時の私としては非常に珍しいことなのですが、当然苦労した思い出などはほとんどなく、数日であっさりゲームは終了してしまいました。とは言っても本作の面白さは十分に堪能出来ましたから、それだけに発売日に購入し、自力でクリア出来ていれば、との後悔も多少はあるかもしれません。

印象深いシーンとしてはやっぱりパロムとポロムの例のシーンですね。正直人の死で安易に涙を誘うと言う展開は好きではないのですが、それまでのこの二人の印象は単なるクソガキと言う印象が強かったので、いきなりああいう展開を見せられるとさすがに涙腺を直撃しましたね。後にも先にもゲームで泣きそうになったのはこれだけです。そういう意味でも、攻略本を見てしまったとは言え個人的にもFFIVは未だに印象深いゲームですね。まあもう一度最初からやれ、と言われても無理なんですけども。




RETRO CONSUMERS


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