龍虎の拳

SNK 1992年10月発売

NEOGEOシステム

対戦格闘

8方向レバー キャラクター操作

Aボタン:パンチ
Bボタン:キック
   Cボタン:強攻撃、投げ
Dボタン:挑発 



迫力の演出
「龍虎の拳」はSNKが1992年秋に発売した、100メガショックの第1作目となる格闘ゲーム。

いわゆる「対戦格闘」とは趣が異なり、初代ストリートファイターのように対CPU戦重視でストーリー性にも重みが加えられているため、他の格闘ゲームにはない魅力を醸し出している。

その龍虎の拳の最も大きな特徴と言うのは、やはり何と言っても気力ゲージと拡大・縮小による演出だろう。







気力ゲージ
気力と言うのはいわゆるドラゴンボールの気のようなもので、この量によって必殺技のダメージが変化し、もちろん気力ゼロだと出ないか、もしくはほとんど威力が出ないようになっている。

よって他のゲームのように乱発出来ないのだが、その分ダメージは大きく、その点も初代ストリートファイターを意識した部分を垣間見る事が出来る。

しかし主人公たちはボタンを押し続けないとほとんど溜められないのに、敵キャラは自然と回復してしまうキャラが多く、ゲージも遥かに長くなっているのはずるい。気力は挑発ボタンにより減らす事が出来るが、当然隙が大きいためダウンしている間に使うのが常であった。



拡大縮小と独特の操作性
もうひとつの売りである拡大縮小は、ネオジオの同機能を最大限活かした迫力の演出だ。これにより最接近時にぎりぎりまでキャラを大きくする事に成功し、迫力はもちろんプレイヤーの目を引き付ける事にも一役買い龍虎の拳の大きな売りとなっていった。

キャラが大きいと言う事は顔の表情まで描き込める、と言う事でもあるため、顔に攻撃が入ったりするとあざが出来るなどそういう細かい部分にも演出が取り入れられていた。

よって演出面と言う点では見事なものがあったのだが、処理に負担がかかるためか操作性や背景に難が多く見られた。



具体的には必殺技は最後のレバー入力を入れてからやや遅れてボタンを押さないと出ないようになっており、若干の慣れが必要となってくる。そして背景は2重スクロールが一切存在せず、ゲーム中はさほど気にならないとは言えやはり見劣りは否めない。

他の特徴としてはCボタンの使い方が独特であり、直前に使用した技によって強いパンチかキックが出るか決定され、それを押しながらA,Bのいずれかを押すとアッパー、ローキックが出せるようになっている。

これも龍虎の拳ならではの特徴ではあったが、はっきり言って使いやすいとは言えず、もう少し調整して欲しかったものだ。




ストーリー性と超必殺技
前述のようこの龍虎の拳ではストーリー性重視となっており、主人公リョウ・サカザキとロバート・ガルシアが悪の組織にさらわれたリョウの妹・ユリを救い出す、と言うもので、ステージ間には両者のモノローグなども入ったりしてゲームを盛り上げてくれる。

ボーナスステージは単純なスコア稼ぎではなく、体力、気力の増加、そして超必殺技伝授と3種類用意され、ゲームのスキルに合わせて選択する事が可能だ。

その超必殺技と言うのは呼んで字の如くであるが、これとは別に隠し超必殺技も用意され、これもまた龍虎の大きな話題となりコマンドを見つけてSNKに送ると記念品がもらえるキャンペーンまで行われた。

その隠し技はご存知龍虎乱舞であり、無数の技を繰り広げ最後はビルトアッパーで止めを刺すという豪快無比な必殺技も、後の格闘ゲームに大きな影響を与えた。

またBGMやSEの出来もなかなか良く、これもゲームの盛り上げに一役買っていたものだ。


個人的な思い出
私の性格上、「真似」を連想させるゲームは嫌いなたちなので、ゲーメストの記事自体は読んではいましたがプレイしようと思う事はありませんでした。

主人公のリョウ・サカザキの名前や技がやたらと某ゲームの主人公に似ているので、その辺りの点も私が敬遠する理由となっていたのですが、元ゲーメスト編集長のサイト等によれば初代ストリートファイターと共通のスタッフがいるそうで、そういう部分を当時説明してくれていれば前述のような事はなかったかも知れません。





そんな私が思い腰を上げてプレイしたのはたぶん龍虎の拳2が発売された頃の事であり、もちろんそのゲームの発売がきっかけだったと思うのですが、それなりに面白いと思った私は過去のゲーメストを読みながら色々やり込んでいきました。

しかしMr.Bigをどうにも倒す事が出来ず、結局1コインクリアどころかMr.カラテまで進む事も叶わずいつしかプレイを止めてしまいました。











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