スペランカー | |
アイレム 1985年12月7日発売 4900円 320K アクション プレイヤー操作 Aボタン ジャンプ Bボタン 銃攻撃 |
シビアな操作性 | |||||||||||||||||||||
「スペランカー」は85年にアイレムから発売された、縦に長い洞窟を探索し、宝の山を見つけるのが目的のアクションゲームだ。 当時はスーパーマリオが大ブームを巻き起こしており、ファミコンでもまだまだアクションゲームが主流な時代だったが、スペランカーではマリオと同じアクションにも関わらず、まるで対照的な極めてシビアな操作性を導入していることがこのスペランカーの最大の特徴だ。 「洞窟を降りていく」というのが目的である以上、通常のアクションゲームのようにどっから飛び降りても死ぬことがないのではゲームにならないとは言え、やはり身長の半分の高さから飛び降りたら死ぬのは厳しい。 特に難しいのが縄からジャンプする時で、2エリア以降に出現する縄から縄への移動時などは少しでもタイミングがずれてしまったら終わりだ。 そのように難しいアクションとして有名になったスペランカーだが、それが話題を呼んだせいかそこそこヒットし、ファミマガでも完全攻略本が発売されるなど、ファミコン初期を語る上で欠かせないゲームのひとつとなった。 |
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ゲーム性と無敵コマンド | |||||||||||||||||||||
上記で解説したように、このゲームを語る上で欠かすことができないのはシビアな操作性と、身長の半分の高さから落下すると即死という主人公の生命力のなさですが、私自身もそれらにはかなりストレスが溜まったとはいえこのゲームが嫌いになるということはありませんでした。 完璧な操作が要求されるゲーム性は他のアクションゲームにはない緊張感が体験出来ましたし、タイトル画面の構成とBGMも格好良いものがありましたしね。 当然私なりにかなりやり込んではいったのですが、さすがに最初のうちは1つ目のエリアでさえクリアするのが難しく、このゲームは本当にクリアできるの?といった感さえありました。 しばらくして徳間書店の攻略本なども購入したのですが、このゲームはRPGなどと違って攻略本を読んだからと言ってクリアできるというほどのものではありませんから、実際にクリアするまでかなり時間がかかったと思います。 因みにこの攻略本ではどの画面写真を見ても残り人数が9人になっており、これはファミマガ本誌でも同様だったのですが、当時はこれがちょっとした疑問でした。 スペランカーでは確実にエクステンドするのはエリアをクリアした時のみで、それ以外ではタイミング命のミラクルか隠れキャラによる1UPでしかエクステンドしないため、よほどのことがない限り1周で9人までは増えないのです。よって誰の目から見てもおかしいのは明らかでした。 これに関しては完全攻略本の最後に無敵コマンドの存在を匂わせる文が載っていたこともあり、やはり無敵を使用したいたのだと思います。 ただネット上の記事によると発売直前にこの無敵コマンドはカットされたそうなので、もし本当に無敵であれば発売前のバージョンを使っていたのでしょう。 その後ファミマガのウル技のコーナーにタイトル画面でIIコントローラーのAボタンをタイトル画面の曲に合わせて押していくと無敵になるというウソ技が載ったのですが、技自体はウソでもこの時の画面写真も残り人数が9人でしたので、これも無敵コマンドが可能なバージョンを使用していた気がしますね。 そのため普段のウソ技は画面写真の質が変だったりするのですが、このスペランカーはそのようなことがなかったので、ソフトを持っていてこの号のファミマガを読んだ人はまずこの技を試したことでしょう。 もちろん私もそのうちのひとりで、このスペランカーには必ず無敵コマンドがあると信じ込んでいたこともあり、ウソ技と知った時には非常にガッカリしたものです。 最も有名なウソ技は水晶の龍のシンシアの野球拳ですが、私はそのウソ技が載った号は読んでいないので、私にとって一番思い出深いウソ技はやはりこのスペランカーの無敵です。 |
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プールの帰りに | |||||||||||||||||||||
攻略本を読んでも1周クリアするのがやっとだったこのスペランカーですが、近所の友人たちとプールへ行った帰りに寄った店のファミコンに、発売から8ヶ月以上経っておりもはや新作とは言えないスペランカーが何故かセットされていましたので、とりあえずプレイをしてみました。 すると何故か調子良く軽く1周し、2周目、3周目もクリアして4周目まで行ってしまったのです。 結局フラッシュの数が足りなくなって鍵が取れず、4周目で終わってしまいましたが、それまで1周が最高だったのでこれには自分でもかなり驚きました。 以後家でプレイしてもうまくいかなかったので、何故このようなプレイができたのか長いこと疑問に思っていたのですが、中学生になってゲームセンターに行くようになってその疑問が解決しました。 ゲームセンターでプレイしてギャラリーがついたりすると、下手なプレイはできないという気持ちが働くせいか自分でも驚くようなプレイをしてしまうことがありますが、このプールの帰りの時も周りの友人たちや、他の客の目があったからそのようなプレイができたのでしょうね。 家庭用のゲームでは人にプレイを見られるということはあまりなかったせいか、このプールの帰りの時のスペランカーは未だににはっきりと覚えています。それほど私にとっては印象に残ったプレイでした。 |
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FAMILY COMPUTER |