ラグランジュポイント | |
コナミ 1991年4月26日発売 8500円 4M+64KRAM フィールド型RPG キャラクター・コマンド操作 Aボタン 決定 Bボタン キャンセル |
芸夢工房 |
その昔、コナミはゲーメストからグラディウスIIIのアイデアを募集したことがあったが、ファミマガでも読者からゲームのアイデアを募集したことがあった。 そのコーナーは芸夢工房という名称のコーナーで、'90年秋頃にファミマガの100号記念のコーナーとして生まれ、それから実に7ヶ月間もの間読者からアイデアを募集し、中でもキャラクタに関しては1000通以上の募集があったという。 そして実際に、ゲームの顔となるタイトルロゴを筆頭に、キャラクターのデザインや名称、そしてBGMまで各3つ前後読者のアイデアが採用されていった。 また審査員も独特な顔ぶれが揃っており、特にタモリ倶楽部の空耳アワーで有名な安西肇氏が名を連ねていたのが印象深い。 この読者と一緒にゲーム作りをしていこうという企画は大変素晴らしい試みだと思うし、この企画によって私自身も凄くコナミを好きになったものだが、今ではこの頃の面影は全く見ることができず、すっかりと様変わりしてしまったものだ。 |
FM音源 |
コナミは悪魔城伝説などに自社特製のVRC6というチップを採用し、このチップがあの拡張音源の元となっていた訳だが、このラグランジュにはそのVRC6をさらにパワーアップさせたVRC7という特殊チップが採用された。 このVRC7というチップの特徴は何と言ってもFM音源が鳴らせることで、15種類もの音色を記録させることが出来るという、ここまでやるかと思ってしまうほどのまさに究極のチップだ。 またその音源を最大限に活かすためか、コナミとしては極めて珍しくBGMを外注しており、エンディングのBGMなど一部のBGMはレベッカの高橋氏と土橋氏が担当している。 もちろんその他のBGMはコナミ矩形派倶楽部が担当しており、音源、メロディのレベル共に非常に高いレベルに位置しているのだが、同じ拡張音源を使った悪魔城伝説の「BEGINNING」や「CLOCKWORK」のようにこれぞ、というBGMがなく、個人的にはこれといって印象に残ったBGMというのはなかった。 BGMにも芸夢工房から一部採用されたが、ゲーム中ではどれがそうなのかは知る事が出来ないが、趣が若干異なっているため、勘の良い人はちょっと聴けばわかるかも知れない。 |
ゲーム内容 |
ゲーム内容はSFRPGの名の通り、宇宙を舞台にしているのだが、これと言って斬新なシステムはなく、極めて普通なRPGに仕上がっている。 持っている武器を合体させて新しい武器を作るという、このゲームで初めて採用されたシステムはあったものの、女神転生シリーズの悪魔合体のインパクトにはかなわないし、その武器合体時のアニメーションもファミマガで散々プッシュした割には大したことなかったので、正直それほどのアイデアには感じられなかった。 キャラクターデザインは漫画家の細野不二彦氏が担当しているのだが、人はいいとしても敵キャラのデザインが幼稚で、私は正直好きになれないデザインだった。 そんな訳で大きな特徴というものはないものの、RPGとしては高いレベルの位置にあるとは思うので、RPGが好きであれば十分満足出来るゲームだと思う。 |
当時の思い出 |
この芸夢工房が行われていた頃、私はFC版のグラディウスIIなどでコナミに興味を持ちはじめた頃でしたので、当然この芸夢工房にも高い関心を持っていたため、その期待感の高さから発売日に購入しました。 発売日に購入したぐらいですから、私がどれだけこのゲームに期待をしていたかがわかると思いますが、実際ゲームシステム的に大きなインパクトはなかったし、最大の売りであったFM音源も、当時はまだFM音源というものが何のことやらわからず、拡張音源自体もそう珍しいものではなかったので、正直やや期待外れな感はありました。 それでもまあ楽しめましたし、特に詰まることもなく終盤まで行ったのですが、中ボス級の敵が雑魚として出現する場所で少し時間を費やしてしまいました。 敵を封印出来る「カズのおまもり」というアイテムがあるのですが、ゲーム中1回しか使えないのにこれより少し前の場面で使ってしまったため、最大の難所とも言える上記の場所で使うことが出来なかったからです。 この時は本当に最初からやり直さなければならないのかな、と思ったのですが、逃げられるということがわかったため、何とかその難所を抜けることができ、無事ゲームをクリアすることが出来ました。 |
FAMILY COMPUTER |