エキサイティングベースボール

コナミ 1987年12月8日発売

ディスクカード・両面

野球

投手・野手操作 Aボタン 打撃・投球・送球
        Bボタン 走塁・バントなど

コナミ初の野球ゲーム
'87年当時、コナミはエキサイティングシリーズというスポーツゲームのシリーズを発売しており、そのビリヤード、バスケットに続いての第3弾として発売されたのがこのエキサイティングベースボールだ。

コナミの野球ゲームといえば、今日でこそ実況パワフルプロ野球という、アクション系野球ゲームとしては究極ともいえる野球ゲームをリリースしているので、当時を知らない方は今から16年前のゲームである、このエキサイティングベースボールもやはりいい出来だったのか、と思うかもしれないが、全くの逆でそれはそれは悲惨な出来を誇っていた。

しかしその反面、このエキサイティングベースボールで初めて取り入れられた要素もあったりするので、ファミコンの野球ゲームを語る上で欠かせない存在でもあるのだ。



選手名
この当時、ファミスタや燃えプロなどの野球ゲームは、現在のようにプロ野球機構から実名使用の許諾を得てはいなかったが、実際はチーム名のみ変えていただけで選手の名前自体はほぼ実名だった。

それにならって、このエキサイティングベースボールも初めてファミマガに記事が掲載された時は、チーム名以外はほぼ実名だったのだが、何故か発売直前の記事では全員訳の判らない名前となっていたのだ。

直後に発売されたファミスタ'87や、翌年に発売されたPCエンジン版ワースタは実名だったので、何でこのエキサイティングベースボールだけ変な名前になってしまっているのだろうと不思議に思ったものだが、'88年7月にバップから発売されたスーパーリアルベースボールで、実名を使用するにはプロ野球機構の許諾を得ることが必要だということをユーザーは知ることとなった。

それ以降プロ野球機構の許諾を得ていない野球ゲームは全て変な名前となって発売されることとなり、燃えプロ'88も変な名前で発売され、そしてファミスタも同年発売の'88でついに変な名前となって発売されるようになってしまったのだ。

中にはベストプレープロ野球'90のように、プロ野球機構の許諾を得て実名が使われたゲームが発売されたともあったが、'92年にスーパーファミスタが発売が発売されるまで、野球ゲームは全て変な名前になっているのが当たり前だったので、このエキサイティングベースボールはその変な名前の野球ゲームの第1号となったのである。


チームエディット
最近のメジャーな野球ゲームのほとんどに、選手やチームをエディットする機能が付いているが、その要素を初めて取り入れたのもこのエキサイティングベースボールだった。

エディットチームはまずはノンプロのチームとして始まり、他のノンプロのチームに勝利しプロのリーグに加わるのがまずは最初の目標なのだが、このノンプロチームが何と19球団もあり、しかもその全てに3勝しなければならないので大変な時間を費やさなければプロにはなれない。

エディットチームの選手は、試合して選手が活躍すると成長するシステムになっており、それはRPG的なものがあるのでそれなりに楽しめるのだが、いかんせん最低57試合以上こなさなければならないというのは辛すぎる。


それでも自分の完全なオリジナルチームでプレイしたいというのはプレイヤーの夢だったため、このゲームの存在意義というのは大変大きいものがあった。

さらにエディットの選手なら、他人のカードの選手とトレード出来たりするというのも、ディスクの特性を活かした見事なアイデアだった。


個人的な思い出
当時はファミスタや燃えプロの大ヒットで、一躍野球ゲームが注目を浴び始めた頃でしたから、このゲームもファミマガなどでかなり大きく扱われていましたね。

当然一番の目玉はエディットであり、私もずっと自分のオリジナルのチームで野球ゲームをプレイしたいと思っていましたから、すぐに購入を決めました。

もちろん最初からエディットでプレイしていったのですが、数日でデータが読み込めなくなるバグが発生し、ゲーム続行が不可能となってしまいそれまでのプレイが水の泡となってしまったことがありました。




ゲーム自体は母親が近所の店員とコネがあったこともあって交換してもらったのですが、このバグは私以外の人もなったらしいので、元々欠陥があったと思われるのですが、ゲームができなくなるというバグは本当に最低ですね。

交換してもらってからは特に問題はなく、全19球団から3勝以上あげ、プロの12球団からも2勝ずつしていきエンディングを迎えることができました。

エンディングを迎えてしまったらさすがにもうやる気は起きず、すぐに別のゲームへ書き換えようとしたのですが、せっかく成長させたチームがなくなってしまうというのはもったいないと思いましたので、友人のディスクカードに能力の高い選手をトレードして残してもらいました。



ゲーム成績表
キャラクタ 音楽 操作性 熱中度 オリジナリティ 総合
2.60 2.60 2.50 2.70 2.80 13.20



FAMILY COMPUTER

inserted by FC2 system