バーチャファイター4
エボリューション

PS2 セガ 2003年3月13日発売

6800円 DVD-ROM

対戦格闘

メモリーカード対応

十字キー キャラクター操作

ボタン1 パンチ
ボタン2 キック
ボタン3 ガード
 (配置は任意設定可能)



PS2最高レベルの3D格闘
同名アーケードゲームの移植版。

前作のPS2版は完成度こそかなりのものを誇っていたが、輪郭部分のジャギーが若干目立つ感があり、それが大きな欠点と指摘されていた。そこで今回のEVOではその点が徹底的に改良されており、実に滑らかな輪郭表現がなされているため、一目見ただけでも前作より遥かにパワーアップしている事が伺えるだろう。

そして今作の最大の売りはクエストモードだ。バーチャは初代からの伝統として、CPU戦の相手の順番が決まっており、同じ相手が常に同じレベルで闘う事となるため、CPU戦が飽きやすいと言う欠点があった。


しかし今作のクエストモードは全国500人の実在のプレイヤーのデータを元としており、最初から人と対戦しているかのような気分を味わえるため、これがプレイしていて実に面白いのだ。

現在では家庭用ゲームでも対プレイヤーのネット対戦が出来るものの、やはりそこまでして対戦をするプレイヤーと言うのは腕に自信のある連中の集まりだろうし、あくまで遊びとしてプレイしている人にとってお金を払ってまで人と対戦はしたくない、と思うのが現状だ。

よって擬似的とは言え、本当に人と対戦しているかのような気分にさせてくれるこのクエストモードは、長い事格闘ゲームには夢中になれなかった私でもかなり熱くさせられたものだ。


逆に言えば全くの初心者には敷居の高いゲーム、とも言えるが、定番のトレーニングモードなども用意されているので、試合以外にも十分に鍛錬が出来る場所は用意されているので安心だ。

全体的な完成度も非常に高く、改めて3D格闘のパイオニアはセガという事を証明させた1作と言えるだろう。個人的にも絶対的にお勧めの1作だ。








個人的な思い出
ゲームの発売はたまたま読んだファミ通で知りましたが、新キャラが2人追加されると言う印象しかなく、後は単なるバージョンアップ版だろうと言う認識しかなかったため、当然購入する事などはありませんでした。

数年後、本厚木の今はなきソフマップに足を運んだ時に、ワゴンセールで新品が1000円で叩き売られていましたので、そのぐらいなら別に買ってもいいだろう、と思った私はすぐに手に取りレジへと向かいました。

と言う訳で、単に安いから、と言う理由だけで購入したと言う訳なのですが、さすがにそこまで安いとゲームとしての出来に何か問題があるのでは、と疑いの念が浮かんでしまったものです。

実際は発売からすでに2年以上が経過しており、単なる余剰在庫に過ぎなかったためなのですが、発売日がいつだったのかは全く知りませんでしたので、自然と「つまらないから安い」と思ってしまったのでしょう。

そんな気持ちで購入したのでは当然やる気も起こらず、ちょっとアーケードプレイをした程度でやめてしまいました。

そして今回の記事を書くために久々にプレイしたのですが、改めて初めてクエストモードをプレイして見たところ、これが実に熱く、まるでストIIの対戦に熱中していた時の事を思い起こさせてくれるほど、久々に格闘ゲームに夢中になってしまったものです。


当然これほどのゲームが何故1000円だったのか、と言う別の疑問が浮かび上がってきてしまったのですが、色々調べてみると、あれほどの隆盛を誇った対戦格闘も、ここ数年ではプレイヤー間の技術に大きな開きが出てきたおかげで完全にマニア向けジャンルとなってしまった、との事らしいので、おそらくその影響が出ているのでしょうか。

まあそれはアーケードゲームのジャンルがかならずぶち当たる宿命と言ってしまえばそれまでなのですが、私としては対戦格闘はアーケードの絶対的なジャンルのひとつと思っていただけに、衰退していると言うのは意外すぎるほど意外だった事実なのであります。




CONSUMER REVIEWSへ戻る。


inserted by FC2 system