パロディウスだ! −神話からお笑いへ− |
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スーパーファミコン版 1992年7月3日発売 8500円 8M 十字キー 8方向操作 Aボタン ベルパワー Bボタン パワーアップ Yボタン ショット ミサイル (電源投入時のボタン配置) |
忠実移植 |
同名アーケードゲームのSFC移植版。 当時は家庭用の移植と言えば、ほとんどがアレンジされての移植となるのが当たり前の時代だったが、そんな中でこのSFC版パロディウスだ!は、画面写真を見る限りではアーケード版と何ら遜色のないほどの出来を誇っており、当時のアーケードゲーマーたちの期待感はかなりのものがあった。 見た目の美しさだけでなく、BGMもSFCのPCM音源を活かし、アーケード版にかなり忠実な出来となっており、もちろんボイスも全て喋ってくれる。 そのように移植という点から見たら文句の付けようがないのだが、それだけにオリジナル面の存在が残念でならなかった。 |
オリジナル面 |
このSFC版パロディウスだ!には、10面にSFC版オリジナルの銭湯面が新たに追加されているが、これに関しては「余計」の一言に尽きる。 当時の家庭用移植にはオリジナル面が付きものであり、このSFC版パロディウスだ!にもオリジナル面があってもおかしくはないのだが、オリジナル面を付ける意義はあくまで不完全な移植を補うものであるため、元の移植がしっかりしている作品であれば、オリジナル面など何ら必要ないのだ。 さらにパロディウスだ!は元々全10面というように面数が多く、ただでさえ1周するのに30分以上はかかってしまうのに、オリジナル面のおかげでさらに1周への時間がかかってしまうのだから、これはプレイヤーにとっては迷惑以外の何物でもないというものだ。 SFC版パロディウスだ!には、本編とは別におまけ面も用意されているのだから、何故このようなオリジナル面を付けてしまったのか、今でも不思議で仕方がない。 |
当時としては究極 |
前述したように、オリジナル面という余計な要素はあったものの、それ以外の面に関しては非常に良く出来ており、ゲーム全体の出来としては前作のSFC版グラディウスIIIを遥かに凌いでいる。 個人的に最も凄いと思ったのは、ビックバイパーのレーザーが点滅していないことだった。 ほとんどの家庭用の移植作はレーザーが全て点滅状態となっており、当然このSFC版パロディウスだ!もそうなっていると思い込んでいたため、アーケード版そのままのレーザーが再現されているのを見た時は本当に驚いたものだ。 グラIIIで問題となったスプライトのチラつきも、このSFC版パロディウスだ!では、7面で泡が少し欠けるぐらいで、後はほとんどチラつきは起こらない。 BGM関係も忠実に移植がなされており、アーケード版そのままではないものの、アーケードの雰囲気は十分に味わえる。 アーケード版の独特の難易度は再現されておらず、前半でスピードを上げても後半面における影響はほとんどない。 オプション設定も充実しており、難易度は隠しを含め8段階も用意され、各ボタンの設定から連射とルーレットのオンオフ、そしてサウンドテストなど、プレイヤーの欲求を十分に満たしてくれる。 |
ステージ紹介 |
ステージ1 アイランド・オブ・パイレーツ アーケード版に極めて忠実に移植がなされており、その後のPS・SS版では再現されなかった、猫面船が出現している時のやしの木が揺れも、このSFC版ではしっかりと再現されている。 ボスもほぼ同じだが、最後の水しぶきで自機が隠れない。 ステージ2 ピエロの涙も三度まで ちちびんたリカが腰を振らないのが残念だが、これは手抜きではなく任天堂からの要請があったためらしい。 そのリカはかなり左端まで寄ってくるが、アーケード版と同じようにすれば抜けられる。 ステージ3 ラビリンス〜お菓子城の謎 ボス直前でカプセルが出現するので、ボスでミスしても何とか復活出来るようになっている。 ステージ4 嗚呼!日本旅情 ボスの天井のコナミ看板には、何故かコナミのあのマークがなくなっている。 ステージ5 宇宙戦艦モアイ よしこの出すよしおの耐久力がかなり下がっており、1度に出現する数も少ないので、アーケード版よりも遥かに楽に倒すことが出来る。 ステージ6 軍艦マーチで今日もフィーバー! アーケード版とあまり変わる所はないが、SFC版ではルーレットの速度が遅くなっているので、その分気楽に進むことが出来るだろう。 ステージ7 ビューティフル・ギャルズ 泡はほぼアーケード版と同等の数が出現するが、処理落ちがかなり強くかかるので、バリアやベルパワーに頼らなくても抜けることが出来るだろう。 ボスのみかよは、子ブタを出す数がかなり少なくなっているので、適当に撃っているだけで倒せる。 ステージ8 もっとも北の国から'92 SFC版は発売が'92年だったので、それに伴って面のタイトルも'92年になっている。 水中ではちゃんとスピードが落ちるようになっているが、心なしかアーケード版よりもスピードの低下が抑えられているような感じがするので、2速でも十分に進める。 熱帯魚地帯はランクにもよるが、デフォルトの4では撃ち返しはしてこない。 ボスのプーヤンは、まず最初にいきなり突進してくるので、すぐに上下に大きく動いて奴を上下に誘導し、奴の突進を止める。 ある程度大きくなると右端に留まるので、後は左端で撃ち込んでいけばいいのだが、SFC版はアーケード版のように、口に張り付くパターンが使えず、さらにプーヤンがスプライトでないため、処理落ちがかかり辛いことも手伝って少々手強い敵となっている。 それでも前述のように自機のスピードの低下が抑えられているため、針はアーケード版よりもよけやすいので、最初の突進さえかわせれば何とかなるだろう。 ステージ9 ナイト・オブ・ザ・リビングデッド この面はほとんどアーケード版と同じである。 ステージ10 オリジナル銭湯面 SFC版オリジナルステージの銭湯面。 10面に設定されている割には難易度は低く、初めて来ても楽に進むことが出来るのだが、後半道が3つに分かれている所は気を付ける必要がある。 3つのルートそれぞれに、ブタとがい骨の敵が待ち構えているのだが、がい骨は非常に固いため、がい骨が2体以上いると破壊出来ずにまずやられてしまう。 やられても復活は十分可能だが、ルートさえ間違えなければ何てことのない場所だけに、どの敵が出現するか十分目を凝らしていこう。 ボスは洗髪しているタコで、頭と口から泡を飛ばしてくる。 ステージ11 タコの要塞 アーケード版とほとんど同じだ。 シャワラン・ビューティーも、アーケード版同様のパターンが使える。 エンディング エンディングは一応アーケード版のものが再現されているが、最後画面に向かって来る時の速度が遅く、画面に激突した時のグラフィックも異なり、SFC版はやや表現が落ち着いたものとなっている。 |
おまけステージ |
SFC版パロディウスだ!には、銭湯面以外にも、本編とは別のおまけステージも用意されている。おまけ面の難易度はオプションのものがそのまま反映されているが、残機は3機に固定されている。 難易度によってクリア時のボーナスが変化するので、プレイするのであれば出来るだけ最高難易度の8を選んでいくようにしよう。自機はツインビーで決まりだ。 前衛 前衛は本編でお馴染みの敵が出現するが、ランクが8だと攻撃が非常に手強くなっているので、青ベルかバリアがないと抜けるのは厳しいだろう。 モアイ地帯 前半はグラディウスのモアイ面を、そのままパロディ化したエリアとなっている。 雑魚があまり出現せず、敵弾が少ない地帯なので、難易度は低い。 ザブ地帯 まず赤ザブが出現し、その直後にはオプションハンターのような敵が出現してくる。 オプションハンターのような敵は倒すとベルを出すので、ロケットパンチで破壊していこう。 タコ型雑魚出現地帯 赤色の雑魚はカプセル、黄色の雑魚はベルを出してくる。 かなりスコアを稼げる場所だが、緑ベルを取ったら終わりなので、黄色が並んでいる瞬間を狙って一気に回収していくようにしよう。 骨落下〜撃ち込みスコアキャラ地帯 落下してくる骨は、破壊すると骨を撃ち返してくるので、破壊せずに先へと進んでいく。 撃ち込むとスコアを稼ぐことが出来る黄色のキャラは、最高でも1発500点までだが、出来るだけ撃ち込んでいくようにしよう。 3面ボスミニバージョン〜赤ザブ地帯 3面ボスのミニバージョンは非常に固く、ほとんど倒すことは出来ないので、イレババを倒すことに専念する。 赤ザブは前半にも出てきましたが、ここではさらに大量のザブが出現し、画面真ん中で奴らを倒そうとするとかなり危険なので、倒しにいくのが怖ければ、右下にレバーを入れっぱなしにしてよけていこう。 泡雑魚〜ボス 歴代コナミ家庭用キャラが泡の中に入って出現するが、奴らは何てことないだろう。 最後は爆弾に乗ったペンギンが待ち構えている。 導火線を撃つと火が点火し、爆弾が爆発しその中からベルが大量に出現してクリアとなるが、PCエンジン版のスペシャル面のボスが凝っていただけに、ちょっと拍子抜けする最後だ。 |
あとがき SFC版もアーケード版との違いが中心なので、文章は難なく書き上げる事が出来ました。画像もSFCのソフトは充実している事もあり楽に収められましたので、特に苦労もする事なく完成しました。 |