MEGA-CDというハードは、単にMDでCD-ROMを使えるようにしたというだけのハードではなく、PCM音源やポリゴンを使用出来るハードを内部に積んでおり、MDの機能そのものをパワーアップさせる働きも果たしていた。
そしてこのファイナルファイトCDも、MEGA-CDの恩恵を大きくさずかったソフトのひとつだ。
MDである以上画面こそ地味なものの、2人同時プレイが可能ながらキャラクターの大きさや動きはアーケード版と何ら変わりはなく、さらに敵は最大4人まで出現し、設置物もほぼ同じ数設置されているなど、SFC版を遥かに超え見た目はとてもMDとは思えないほどの出来に仕上がっている。
もちろん4面の工場面も前半の炎地帯から最後のゴンドラまでしっかりと移植されており、さらにSEやボイスがアーケード版と全く同じ物を使用しているなど、当時としてはまさに衝撃的な出来だったのだ。
しかし見た目こそ似てはいるものの、プレイ感覚など見た目だけではわからない欠点が多数存在していたため、移植全体のレベルとしては低いと言わざるを得なかった。
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