キャプテンコマンドー | |
カプコン 1991年11月発売 CPシステム基板 横画面 横スクロール格闘アクション 4人同時プレイ可能筐体も発売 8方向レバー:キャラクター8方向移動 ボタン1:アタック ボタン2:ジャンプ |
本家の実力 |
「キャプテンコマンドー」はストII対戦ブーム真っ盛りの91年11月に、同じカプコンより発売されたファイナルファイトタイプのアクションゲーム。 当時はFFタイプのゲームが世に氾濫していたが、どのゲームもFFの足元には遠く及ぶ事はなかった。そこで本家であるカプコンが満を持して発売したのがこの通称「キャプコマ」であった。 この直後にかの「ストIIダッシュ」が発表され、その後も何度も焼き直しが続いた事からカプコンは非難を浴びたが、実際はストIIの影でこのキャプコマのような良作も多数発売しており、実際に多くのヒット作を生んでいた事から分かるよう、決してストII頼りのメーカーではなかったのだ。 よってカプコンが非難を浴びると言うのは筋違いな感もあったのだが、まあそれだけ当時のストIIブームが突出していた証明でもあるのだろう。 ただ本作は発売当時の人気は大きかったものの、翌年のゲーメスト大賞では無冠に終わり、最終的にはFFを超える事は出来なかった。よっていまひとつ地味な感があり、そのためかリアルタイム世代以外での知名度は低かった。 しかしやり込めばやり込むほど味の出るゲーム性はFFに決して劣るものではなく、その完成度の高さはさすがにカプコンと唸らざるを得ないものがあった。 |
キャラクター紹介 |
本作はキャプテン、ジェネティー、ショウ、フーバーの4人がプレイヤーキャラとして登場する。当然4人にはそれぞれ大きな特徴があり、誰を選ぶかによってゲームの難易度は大幅に変わってしまう。 主人公はキャプテンであるが、最初にカーソルが合っているのはミイラ男風のジェネティーだ。 そしてそのジェネティーこそ主人公キャプテンを差し置いて最も強力なキャラクターであり、長いリーチと動ける必殺技の使いやすさは、他のキャラの追随を許さない。よって初心者はまずジェネティーを選択する。 主人公のキャプテンはストIIでいうリュウ的なキャラであり、突出した所がなく平均的位置付けとなっている。しかしダッシュジャンプ技のキャプテンファイヤーは強力な事この上なく、スコアは10点なもののこれを決めたいがためにキャプテンを選択するプレイヤーは多かった。 後の2人はいずれも難易度が高く、上級者向けのキャラであった。特にショウは使い辛く、パロディウスで言うペン太郎的位置付けだった。 |
ステージの特徴 |
本作は全9ステージから構成されている。FFが6面だったのでやや多く感じるが、各面の道中はFFよりも大分短くなっており、あっさりとボスまで辿り着いてしまう。 しかしその分各面のボスがかなり強力であり、1、5面以外は初対面でノーミスクリアするのはかなり厳しいと言っていいだろう。特に最終ボスの「ジェノサイド」は強力無比な事この上ない。 逆に言えば、ボスの攻略法さえ覚えてしまえばかなりテンポの良いゲームと変化する訳で、その辺りはFFとはまた別の楽しみがあった。ただ道中は私がプレイした感覚ではFFよりもランダム性が若干落ちる感もあるので、その点FFよりも飽きやすいかも知れない。 また5面は半ばボーナスステージとなっているが、この手のゲームには珍しい強制横スクロールであり、これも当時としては斬新だったものだ。 |
操作性 |
基本的に操作性はFFを踏襲しており、FFをプレイした人であれば難なく楽しむ事が出来る。しかし単にFFを踏襲しただけでなく新たな操作方法も多数追加されているので、それらをマスターする事で何倍にもキャプコマの楽しさを堪能する事が出来るだろう。 中でも一番の特徴はダッシュ攻撃だ。レバーを同じ方向に続けて2回入れる事で一定距離をダッシュ出来ると言うものだが、そこからのアタックやジャンプ攻撃はいずれも強力であり、もちろん敵から逃げる時にもなくてはならないので、まずはこれをマスターする事が絶対のセオリーであった。 しかし嫌らしい事に、2回目のレバーは離すと止まってしまう、つまりダッシュを続けるためにはレバーを入れっぱなしにしなければならない訳であり、これが慣れないうちはなかなか難しく、自在に使いこなせるようになるためにはそれなりの熟練が必要であった。 パンチを入れ続けると連続技となり、最後は倒れるのもFFと同様であるが、本作ではこの最中に歩けるようになったため、これがよりいっそう爽快感を沸き立ててくれた。しかしFFのように、パンチからの直接の投げは不可能となっている。 そのため、投げる前には必ず掴まなければならず、この辺りは少々難易度が高くなっているのであるが、その分投げた瞬間は完全に無敵であり、さらに投げつけの判定もダメージも大きいので、FFよりも使える技と進化している。 三角飛びは壁さえあればいずれのキャラクターでも可能だ。しかしバックジャンプはFFよりも出し辛いので、無理に使う必要はないだろう。必殺技はそれぞれ一長一短があるが、ゲージの減り幅がかなり大きいので、主に飛び道具をよける時にしか使えない。 武器は多数用意されており、特にナパーム弾などは決めて気分の良い事この上ない。 |
個人的な思い出 |
当時はちょうどストIIの対戦人気に火が付き始めた頃であり、私自身もストII以外のゲームは全くやる気が起きなかったのですが、キャプコマは発売当時からかなり関心がありましたので、置いてあればほとんどプレイして行きました。しかしFFですら2面で終わっていた当時の私の腕前では、シュトルムJr.で確実に終わっていましたので、やり込もうとはとても思いませんでした。 1年ぐらい経ち、ナイストをプレイしていたゲーセンで久々にプレイした所、ジェネティーを選択したら凄く簡単と言う事に今更ながら気付き、やっと2面をクリアする事が出来ました。しかしそれ以上やる気は全く起きず、ここで完全にアーケードでのキャプコマライフは終わりを告げました。 それから7年後にPS版を購入し、ようやくキャプコマの魅力に気付いた私はそれはそれはやり込んだものでしたが、結局1コインでは8面のドッペルが最高であり、1コインクリアは出来ずじまいでした。 出来ればゲーマー時代にアーケード版でそこまで進めれば良かったのですが、上手くなるまでには相当クレジットを費やしたはずなので、それを考えればやはりゲーマー時代にやり込めなかったのは当然だったかもしれません。 |
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