アドベンチャークイズ
カプコンワールド2

カプコン 1992年9月発売

CPシステム基板

横画面 クイズゲーム 2人同時プレイ可能

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カプコンクイズの集大成
1989年に発売され、現在のアーケードクイズゲームの礎を築いたともいる「アドベンチャークイズ カプコンワールド」の第2弾がこの「アドベンチャークイズ カプコンワールド2」だ。

ゲーメストに初めて掲載されたのはAOUショー直前の'92年4月号だったが、アーケードゲームとしては珍しく発売が遅れに遅れ、半年近く経った9月にようやく発売となった。システムは前2作と同じくすごろく形式で進んでいくが、さすがに大容量のCPS基板を使用しているだけあってスケールは非常に大きく、3つの難易度に分かれた長い長いステージ、ジャンルセレクトも全52種類選択出来るようになっているなど、それまでのカプコンクイズの中で最もスケールの大きな作品となっている。


各マス目で出現するキャラクターも、カプコンの名キャラクターが総登場し、メインBGMもそれまでのカプコンゲームの中から選曲されているなど、まさに「カプコンワールド」と言う名に相応しい作品と言える。








ゲームシステム
まずプレイヤーはキャラクターを戦士のウイング、魔法使いのピュア、ネコのファー、僧侶のリリックの3人と1匹から選択していく。

ウイングはまれに1度に2個のノルマを達成出来る会心の一撃、ピュアはジャンルセレクト、ファーは2択、3択、会心の一撃、リリックはエクステンドがしやすいというように、各キャラクターにはそれぞれ特殊能力があるのだが、やはりジャンルセレクトが最も有利な特殊能力なので、迷わずピュアを選んでいこう。

ゲームは前作と同様、すごろく形式で進んで行き、止まったマスの種類に従ってクイズを進めていく。


マスに書いてある数字がノルマとなっているため、前作のように1コインで進んでいくとノルマが最高のまま進んでいくということはないので、精神的にかなり楽に進めるようになった。ノルマ以外にもマスには種類があり、何もないはずれから、前作でもあった2択・3択の他に、ジャンルセレクトやライフ+1、ノルママイナス、タイムボーナス2倍、ボーナス点、などがある。

また通常マスの他に、「ロストワールド」のシルフィーが出現する宿屋の「INN」マスと、看護婦が出現する「?」マスが加わり、どちらもノルマをクリアすれば1〜全てのライフを回復してくれるのだが、どちらのマスもやけに難しい問題が多く出題されるため、運が悪いと一気にハートを減らされてしまうことも多い。


それでもノルマをクリアすればライフを回復してはくれるのだが、運が悪いと宿屋ではライフ1つ、看護婦に至ってはライフではなくボーナス点ということがあるため、結局マス目に止まる前よりもライフが減っていた、何てこともある。よって「INN」と「?」に止まってしまったら、ハートが減るのを覚悟して問題に挑戦していこう。

そしてカプコンのクイズゲームとしては初めて正解率というものが加わり、正解率が高いほどステージクリア後のボーナスが高くなる。当然100%が最もボーナスが高いのだが、無論それを維持していくのはとても難しい。



各ステージのボスはノルマ8で固定されており、ピュアを選択した時のみジャンルセレクトを行うことが出来るものの、基本的には通常のクイズで進行されていく。全3コースをクリアすると最終ボスの脳みそ大王と対戦し、8問正解するとクリアとなる。




ジャンルセレクト
カプコンワールド2は全63種類ものジャンルが用意されており、そのうちの52種類からの7つとノンセクションを加えた8ジャンルが、ジャンルセレクトで選べるようになっている。

ジャンルセレクトのパターンは決められているため、ランダムで出現するということはない。ノーマルコース以降では複数のジャンルを選ぶことが出来るが、同じジャンルを何回も選ぶことが出来るため、無理して別々のジャンルを選ぶことはない。

そして一体どのジャンルを選択すれば、有利にゲームを進められるようになるかだが、もちろんこれは個人の趣味に委ねられるので、一概にどれが簡単なのかは言えない。


とりあえず私が選んでいるジャンルは「プロレス」、「ゲーム」、「パソコン」、「英語」、「算数」、「スポーツ」、「'90年代クイズ」あたりなので、ここではこれらのジャンルを紹介しよう。

プロレス たまに昔のレスラーに関した問題も出題されるが、プロレスファンであれば知っていて当たり前の問題ばかりなので、当時雑誌を読んでいたほどの人であれば楽々解答出来るだろう。
ゲーム アーケードゲームだけではなく、家庭用やボードゲームの問題なども出題されるのだが、家庭用ゲームからの出題が一番多いような感じがするので、いわゆるファミコン世代のプレイヤーであれば楽に解答出来るだろう。
パソコン 今のパソコンに対応した知識でも十分正答出来るが、パソコンゲームに関した問題も出題されるので、当時あまりパソコンゲームに縁のなかった人はやや厳しいかも知れない。
英語 単語の意味を聞かれる問題が多いが、どれも日本人に馴染みの深い単語ばかりなので、かなり簡単なジャンルのひとつだ。
算数 大きく分けて計算の答えを求められる問題と、公式をテーマにした問題に分けられている。どちらも普通に学校に通って勉強してきた人であれば、英語と同様普通に解答出来るだろう。


個人的な思い出
私が小さい頃はテレビはクイズ番組全盛で、「なるほど・ザ・ワールド!」やら「クイズまるごとHOWマッチ」、そして「アメリカ横断ウルトラクイズ」などを楽しく観ていたものですが、クイズゲームはファミコンディスクの「ナゾラーランド」をちょっとプレイしたぐらいで、ゲームセンターに通うようになってからもほとんどプレイはしてませんでした。

そんな私が初めて関心を持ったアーケードのクイズゲームが、このカプコンワールド2でした。





興味を持った理由は、大ヒットゲームを多く生み出した名基板のCPシステムでリリースされた、カプコンの歴代キャラが総登場していた、当時行き着けのゲーセンに入荷した、など色々あったのですが、一番の理由はやはりジャンルセレクトに「プロレス」があったから、に尽きます。

とにかく「プロレス」のジャンルにさえ当たれば、絶対と言っていいほど間違うことはなく、連続して正解することが出来る訳ですから、これほどプレイして気分のいいものはありませんでした。

が、当然ジャンルセレクトが出なかった時はボロボロですぐにゲームオーバーになってしまいましたし、クリアを目指そうにも何コイン消費するかわかったものではありませんでしたから、やり込むということはありませんでした。

そんな訳で1人ではロクに進むことが出来なかったのですが、1度だけ当時の行き着けの店で6人ぐらいの集団でお金を出し合ってエンディングまでやり込んだことはありました。

その時のプレイ内容は複数のジャンルを選べと言われた時は、全部他のジャンルを選ばなければならないと思っていたせいで、ジャンルセレクトが出てもなかなか正解出来なかったこともあって、コインの消費は相当な物がありました。しかし他のゲームではなかなかこのように数人が協力してひとつのゲームのクリアを目指す、ということは出来ないですし、私がゲーマーになってからこのような体験はなかったこともありましたから、この時のプレイは私にとってのゲーマー時代のとても大事な思い出となっています。





あとがき

このゲームは思い入れが強い事もあり真っ先に手を付けたかったゲームのひとつなので、かなり初期に製作されました。その後加筆・修正もあまり行っていないため、今見るとかなり粗い出来ですね。製作そのものは前述のよう思い入れがある作品なため、特に詰まる事もなく一気に完成させました。


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